【 仕入れ担当 渡辺より 】
型絵染の作家で日本工芸会正会員
【 釜我敏子(かまがとしこ) 】氏の美しい
花のデザインの名古屋帯のご紹介でございます。
雑誌などでもお見かけする機会がございますが、
釜我敏子氏の作品の美しいことといったら…
すぅっと目を惹きつけられる力強さ。
今回ご紹介のお品は、色数こそ控えめでございますが、
型絵染ならではの味わいと、素材感がマッチしたお品。
型絵染を愛するお着物好きの方、また釜我敏子氏の
作品のファンの方へ心よりおすすめいたします。
【 お色柄 】
しっかりとハリのある、やや地厚な紙布の帯地に
薄深川鼠の間道紋に、自生する刺々しさを残す
薊の花が、豊かな彩りにて表現されております。
中央に大きめの薊を、その脇に小さめの薊と
蕾のお柄をあしらった構図は、自然においたつ
植物のありのままの姿が巧妙にアレンジされ、
温かみを感じさせながらも均整の取れた美しさが
ひしひしと伝わって参ります。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れてまいりましたが、おおむね美品でございます。
お目に留まりましたらお値打ちに御召くださいませ。
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釜我敏子について
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染色工芸作家
日本工芸会正会員
佐賀県鹿島市在住だった故・鈴田照次
(人間国宝・鈴田滋人の父)の型絵染の作品に
出会い感銘を受け、師事したいと熱望したが
弟子入りはかなわず、鈴田の教えを受けた人を
探して手ほどきを受けた。
デッサンを学ぶべく、佐賀大学の研究会にも通い、
独学で作品を作り、32歳の折に西部伝統工芸展に
初出展して入選。
その後、技術の基礎に悩み続けていたが、偶然
会合で隣になった伝統的な型染の技法である
長板中形の人間国宝、故・松原定吉の子息に願い、
福岡から東京の工房まで指導を受けに通った。
38歳で日本伝統工芸展に初出展して入選。
41歳で正会員に認定された後も同展で入選し続け、
2007年に日本工芸会奨励賞、2012年には朝日新聞社賞を受賞。
1994年に東京国立近代美術館「現代の型染展」で日本を
代表する25人に選出され、2014年福岡県文化賞を
受賞するなど、高い評価を得ている。
【 経歴 】
1938年 福岡生まれ
1958年 福岡県立福岡高等学校卒業
1970年 第5 回 西部伝統工芸展 初出品
1975年 第12 回日本伝統工芸染織展 初出品
1976年 第23 回日本伝統工芸展 初出品 以後30 回入選
1979年 日本工芸会正会員に認定される
2005年 福岡市文化賞受賞、福岡県春日市民文化賞受賞
2007年 第54 回日本伝統工芸展にて日本工芸会奨励賞受賞
2012年 朝日新聞社賞受賞
2011年 福岡アジア美術館で個展「釜我敏子の世界展」を開催
2014年 福岡県文化賞(創作部門)受賞
絹100%・金属糸風繊維除く
長さ約3.59m(若干短尺・お仕立て上がり)
柄付け:全通柄
※素材の性質上、フシによる凹凸組織の変化、色の濃淡などございます。
風合いであって難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 趣味のお集まり、お茶席、お稽古、芸術鑑賞、観劇、おでかけ、お食事 など
◆あわせる着物 付下げ、色無地、小紋、織のお着物 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。