滅多とご紹介のないお品。
江戸小紋の伝統を今に伝える、石塚染工の四代目石塚幸生氏による、
細やかなお柄を染め上げた一枚をご紹介致します。
お目に留まりましたら是非お見逃しなく!
伊勢型紙を白生地の上に置いて模様の部分を糊で防染し、
地色を一色で染めて糊を落とすと、模様の部分が白く残ります。
この技法で染められる小紋が、江戸小紋。
武士の裃(かみしも)として、また将軍や大名は各自専用の模様を定め、
それを留柄(他者が使うことを禁じた模様)としておりました。
やがて元禄時代には多様な文様が町人層に広がり、洒落着としても用いられるようになりました。
江戸小紋の紋様は、数千種あると言われております。
また型紙の長さは45cmほどですから、一反の着尺(約12m)を染めるには
何十回も型紙を送って染めなければなりません。
極型の江戸小紋を一分の狂いもなく送って糊付けするには、
これもまた熟練した技術が必要です。
特に本品のようなシンプルなお柄のお品ではごまかしが効かず、
寸分の狂いも許されない高い技術が用いられます。
確かな技を持った匠が時間をかけて生み出した作品です。
お色は淡い藤色。
一面にはごく細やかな「小菊」の柄が染め上げられました。
整然と配された微細な模様…
江戸小紋の醍醐味をしっかりと味うことができます。
小物や帯とのコーディネートによって、時にはつつましく「上品」に、
またある時にはきりりと「小粋」に見える表情豊かな一枚です。
お道具としての一枚にはもちろんのこと、
お洒落着感覚での装いにも向きそうな表情が大変魅力的です。
生地・染めともに上質あふれる逸品小紋。なかなかないおひとつです。
どうぞこの機会をお見逃しないよう、贅沢なおしゃれ着の装いをぜひお楽しみ下さい。
絹100%
長さ12.5m 内巾35.5cm(裄丈67cmまで)
白生地には、三眠蚕糸使用の特選丹後ちりめん地を使用しております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 街着、観劇・芸術鑑賞、お食事、和のお稽古、旅行、趣味のお集まりなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
湯のし1,320円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+12,100円(税込)