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【Lesson5】華麗な腹筋 ~お腹~ 「美しい着姿はボディメイクから」

【Lesson5】華麗な腹筋 ~お腹~ 「美しい着姿はボディメイクから」

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着姿の美しさは、前や後ろに限らず横からの姿も印象的です。横からの立ち姿もすぅっと流れるような、柔らかに美しい曲線美を目指して。

まなぶ

「美しい着姿はボディメイクから」

柔らかで華麗な曲線

美しい着姿はボディメイクから

着物・帯揚げ:小糸染芸 帯:織楽浅野 帯締め:祇園むら田

着物や帯の柄行きや特徴もあいまって、着姿の美しさは、前や後ろに限らず横からの姿も印象的です。

衿の抜き加減、なだらかな胸の曲線、帯の前下がり、そして足元にかけても。

絹に包まれたボディが醸し出す美しさは、その人その人が持つ柔らかな曲線があってこそ、存在します。

さぁ本日も、磯辺コーチに伺ってまいりましょう。

磯辺コーチ写真

陽気な春のもと……

黄色の太陽に照らされ、真っ青な大気に触れて、身も心も軽やか。

あたたかくなると身体も動かしやすく、自然と外出することが増えてきます。この時期から夏に向けて身体のケアをはじめる方も多くいらっしゃるよう。

フィットネス関連の習いごとに春から入会される方も多く、またトレーナーやプロの方々も、さまざまな大会に向けての調整をこの時期からはじめられるとのこと。着物ファンのみなさまも、春から夏へと、来たる季節に向けてのコーディネートに考えを巡らせていらっしゃることでしょう。

本連載の指導にあたっては、着物ファンのリアルな悩みをヒアリングいただき「美しい着姿」を実現するためのポイントに絞っての内容を組み立てていただきました。

華麗な腹筋

お腹や腰回り、年々脂肪はつきやすく落ちにくく……

加齢や食事のせいにするのではなく、もっと身体の使い方や代謝を上げることで、少しでも心地よい感じにできたら。

割れるほどの腹筋は目指していなくても、しなやかに引き締まった腹筋には憧れる。

性別や年齢を問わず、お腹や腰回りには脂肪がつきやすく、また落ちにくいと言われています。腹筋を直接鍛えれば代謝は上がるけれど、それは=(イコール)ウエストが細くなる、とはまた違うよう。

難しい‥‥‥一体何をしたらいいのか。

身体の心地よさはもちろんのこと、目指しているのは、前姿だけでなく後姿も、そして横からの立ち姿もすぅっと流れる、柔らかな美しい曲線美。

華麗な腹筋を実現するためには?

磯辺コーチ

磯辺コーチ

細いウエスト、すなわち「くびれ」や引き締まったお腹を手に入れるために、腹筋のトレーニングをすればいいと思われている方が非常に多いです。

もちろんお腹を動かす、筋肉をつけて代謝を上げるという意味では間違っていません。ただ、腹筋のトレーニングを行なえば理想のお腹が手に入る、という訳ではありません。

そこには普段の食事を含めた生活習慣、そして姿勢や呼吸も大きく関わっています。

今回は、理想のお腹を手に入れるために必要なトレーニングにフォーカスを当てて解説していきます。

腹筋トレーニング1 呼吸で肋骨を閉める

まず何からはじめれば良いのでしょうか?

磯辺コーチ

磯辺コーチ

そもそも肋骨が開いている、閉めた肋骨を閉じたままキープできない、このような方はウエストが太い原因となっています。

肋骨が開いていると、ウエストが閉まらないのでくびれができません。

そして仮に閉められるようになっても、保持できなければまた開いてしまいます。まずは、肋骨を閉じることができるような状態を作っていきましょう。

1 膝立ちになり、両手で肋骨の位置を確認
2 息を吸いながら肋骨を開き、息を吐きながら肋骨を閉じる(手を添えて、肋骨を押し込む意識)
3 2の動きを繰り返し行う(10回程度)

腹筋トレーニング2 腹筋の横側(腹斜筋)1

呼吸だけでもかなり効きますね!

磯辺コーチ

磯辺コーチ

そうなんです!続いては、主に腹筋の横側(腹斜筋)を鍛えるトレーニングです。

腹斜筋は身体の見た目に影響を与えるだけではなく、内側にある臓器の位置を安定させる効果もある筋肉です。腹斜筋が衰えて内臓の位置が下がると、ぽっこりしたお腹になってしまったり、代謝不良や便秘を引き起こしたりします。

腹斜筋を鍛えてぽっこりお腹を引き締め、横から見てもすっきりとしたウエストラインを手に入れましょう!

1 仰向けで両ひざを立て、首を起こし両手を床と平行に上げる
2 太ももの横に身体をひねりながら、左右交互に手をあてる
3 2の動きを繰り返し行う(10回程度)

腹筋トレーニング3 腹筋の横側(腹斜筋)2

他にはいかがでしょう。

磯辺コーチ

磯辺コーチ

こちらも、腹斜筋を鍛えるトレーニングです。

肋骨から鼠蹊部(そけいぶ)に向かってついている腹斜筋には、コルセットのようにお腹を引き締める役割もあります。腹斜筋がたるむとウエストラインがまっすぐになり、メリハリのある身体をつくることができません。

腹斜筋を鍛えて、引き締まったウエストラインを手に入れましょう!

1 仰向けで両ひざを立て、首を起こし両手を床と平行に上げる
2 両手をグーにして、右手で左ももをパンチ
3 同じく、左手で右ももをパンチ(脇腹のひねりを意識)
4 2~3の動きを繰り返し行う(10回程度)

腹筋トレーニング4 下腹

他に気をつけることも教えてください。

磯辺コーチ

磯辺コーチ

最後は、お腹の下側を鍛えるトレーニングです。

お腹というパーツのなかでも特に「下っ腹」が気になる、という方は多いのではないでしょうか。普段の生活だけでは、ここに効く動作が足りない方が多いので、トレーニングで積極的に動かしていきましょう!

1 仰向けになり、両足を床と垂直に上げる(お腹の力が抜けないよう、丹田を意識)
2 1の状態から床すれすれに両足を下げ、また垂直に上げる
3 2の動きを繰り返し行う(10回程度)

下腹のトレーニングは最初かなりつらく感じました!ただ、動き自体はいずれも自宅で簡単にできそうですね!今回もありがとうございました。

華麗な腹筋が叶えてくれること

反物は、直線裁ちの直線縫いで着物となり、纏われることで着姿となり……

そこに優雅な曲線美が加わることで、実に豊かに表情を変えていきます。

個々の身体にそっと寄り添い縦長に演出される有機的なフォルムは、和の着姿ならでは、とも言える実に美しい曲線です。

以前「”見返り”だけでなく”全方位”美人に」とお伝えした所以は、前後よりも横からの着姿にこそ曲線美をより強く感じるから。

帯とおはしょり(人によっては補正も)で隠れているお腹まわりですが、腹筋がついてくると、横からの着姿もよりすっとします。

なぜなら腹筋は体幹のひとつであり、お腹まわりの筋力を強化することで、身体の安定性が高まり正しい姿勢が保ちやすくなるから。また姿勢が良くなると腰痛や反り腰も改善され、さらにスタイルが良く見えます。

少しでも、ひとつずつでも身体をケアすること。

それは、美しい着姿のみならず、自身の健康にも繋がる本質的なものと言えましょう。

自身の着姿をアップデートしたいと思ったら……

見た目や心に先立って、「健康」がすべての源なのかもしれません。

一緒にアップデートしてまいりましょう。

着姿をアップデート

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