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2020東京オリンピック・聖火ランナーとして 「京都・祇園甲部芸妓、佳つ雛日記!」vol.13(最終回)

2020東京オリンピック・聖火ランナーとして 「京都・祇園甲部芸妓、佳つ雛日記!」vol.13(最終回)

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当日を迎えるまでは、開催されるのかどうか、また公道は走らず二条城でセレモニーになるのか?など、日が近づくことに刻々と情報も変わっていきましたが、最終、亀岡のスタジアムにて無事開催となり、50メートルを走らせてもらいました。

みなさん、こんにちは。
お久しぶりです!

京都は梅雨入りしたと思いきや、晴れの日が続いて、暑い日もありますね。
祇園甲部は緊急事態宣言下にてお酒の提供ができず、営業時間も20時までなど、なかなか営業ができず休業したはるお茶屋さんも多おす。

今月こそは、五花街が集まる『都の賑わい』も無事開催されることを祈ってます。

いよいよ、聖火ランナーとして

聖火ランナーとして走りました!

そして、去る5月26日、東京2020オリンピック・聖火ランナーを務めさせていただきました!!

当日を迎えるまでは、開催されるのかどうか、また公道は走らず二条城でセレモニーになるのか?など、日が近づくことに刻々と情報も変わっていきましたが、最終、亀岡のスタジアムにて無事開催となり、50メートルを走らせてもらいました。

聖火ランナーを務めさせて頂きました!!

京都らしさ、芸妓らしさ、とは?

市松模様の帯をしめて寄せてもらいました。

当日は着物で寄せてもらい、オリンピックのエンブレムにも使われている市松模様の帯を締めて寄せてもらいました。

(急いで撮ってもうたため帯が歪んでいます。すんまへん…)

実は、「京都らしさ」「芸妓らしさ」を、規定があるなかでどのように出せるかな…とずっと考え悩んでいました。

靴はなるべく白地が良いとのことだったので、聖火ランナーが決まってすぐに、「ぜひあの靴を履いて走りたい!!」と思い立ったものがありました。

それは、3年前の『都をどり』のときにお世話になった「春秋座」をもっている京都芸術大学の先生・学生さんらが制作した「鼻緒シューズ」どす。

なんとか連絡を取れないかと祇園の『ちょぼや』さんのお父さんに話を通していただき、また、元芸妓さんがされている呉服屋さんからオリンピックらしい「競技をしている柄の帯揚げ」をいただいて、特別に制作していただきました!

とてもお気に入りどす♡

京都芸術大学さんの先生、学生さんらが制作した鼻緒シューズ
洋髪姿で後ろは五輪風の髪型

そして髪型は最後までどうするか悩み、「そんなり(※)」のときに結う洋髪で、後ろ姿は五輪風にしていただきました!!

(※)そんなり姿…白塗りをせず、お引きずりではなく一般女性と同じような着物を着た姿のこと。

最初はユニホーム姿に洋髪は大丈夫かな…と心配どしたが、普段と違い左右をあまり膨らませすぎず、キュッとまとめました。
急遽この案が思い浮かび、そのわがままに答えていただきほんまにうれしおした(TT)

聖火を繋ぐように、京都の伝統・文化継承も

明るく賑やかな花街が早く戻りますように。

たくさんの花街を支えたはる同じ芸舞妓がいるなか、自分が走らせてもうて恐縮どした。

みなさまの思いがつまったこの聖火を繋いでいくのと同じように、京都の伝統・文化継承はもちろんですが、祇園祭の長刀鉾になったつもりで、みなさまの健康や平和そして環境保全を願いながら走らせてもらいました。

本当に、このような機会をいただき感謝しています。
これからも精進していきたいと思いますのでよろしゅうお頼申します。

最後まで読んでいただいておおきに。
明るく賑やかな花街が早く戻りますように。

最終回によせて

自由に書かせていただき、みなさまに見てもろて、とてもうれしおした!
おおきに!!!

舞妓はんの頃の思い出などを振り返らせてもらい、この時こういう風に思ってたんやなぁ〜など、記事を書き気づかせてもらうことが多々ありました。
着物や簪・お草履など、たくさんの身につけているものひとつひとつ、陰ながら伝統工芸士さん方が支えてくれはり、こうして技術が今でも継承されているからなんだと思いました。

うちも伝統を継承する一人として、素敵な日本文化をみなさまに知っていただけるようこれからも励んでいきとおす。

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