商品番号:1557938
【 仕入れ担当 田渕より 】
格式と美を極める京の名門【ぎをん齋藤】。
その帯制作を担っている【齋藤織物】が誇る、
西陣織の技術の粋を集めた逸品を仕入れて参りました。
使用されているのは、滋賀・江州地方に伝わる希少な「だるま糸」。
ふっくらとした立体感と独特の光沢を併せ持ち、織物の表情に奥行きを与えるその糸は、
まさに織りの芸術に相応しく
文化庁が文化財保存技術として指定するの精緻な技巧が宿ります。
この圧倒的な迫力…
筆舌に尽くし難いというのはこの帯のことを言うのでしょう。
お手を触れていただければおわかりいただけることと存じます。
まずはごゆっくりご覧下さいませ。
【 お色柄 】
生経(きだて:生糸の経糸)の、なめらかかつしなやかな帯地。
淡く上品なオフホワイト色の地に、
手織りならではの重厚な風合いで咲き誇る白椿。
花弁は厚みのある江州だるま糸で一面に浮かび上がり、
まるで織物に咲いた立体の花のよう。
中心部や葉には上品な金糸があしらわれ、決して派手に過ぎず、それでいて確かな華やぎを添えています。
込められたのは、伝統と革新の共鳴。
手をかけ、時間をかけて織り上げられたこの帯には、流行に左右されない本物の美しさがあります。
格式高い場面にはもちろん、品格を求める装いにも相応しい、
永く愛したい逸品です。
【 齋藤織物について 】
『ぎをん齋藤』は創業が天保年間、現当主で八代目となる斎藤貞一郎氏が率いる、
百七十年の歴史をもつ老舗呉服屋の自社製造織元となります。
そのぎをん齋藤のイメージを形にし生み出してらっしゃるのがこの齋藤織物。
斎藤織物の物づくりの根底には、徹底的に素材にこだわり、
人間の手のぬくもりが感じられる技術が流れています。
おいしい料理には新鮮な食材が必要なように、帯作りにもいい素材が必要です。
かなりのこだわりを持ったグルメが増えていますが、着物通のかたでも、帯の素材にまでこだわりを持つ方は少ないのではないでしょうか。
斎藤織物の素材へのこだわりは、世界中どこへでも探しに行くほどの徹底ぶりです。
例えば、中国やブラジルで養蚕された繭をブレンドし機械で製糸した絹糸と、
滋賀県浅井町で手製糸した絹糸では、風合いや発色においても大変大きな差が生まれるなど、徹底的に素材を研究し、最高の帯を作り上げることを使命としています。
ここまでこだわった作品だからこそ、
人々の心をとらえて離さない魅力が生まれるのでしょう…
現在では国が文化財としての価値を認め、
たれ先に『文化庁文化財保存技術指定』と織り込みが誉れの証。
家宝にしていただいても、もちろん結構なひと品ということです。
【 江州だるま糸について 】
現在、全国で2ヶ所でしか製糸されていない貴重な絹糸。
1年に2回、つやのある春蚕と秋蚕の糸から取られています。
セリシンを多く含んだ繭から手引きしたこのだるま糸の特徴は、硬く
帯の経糸(たていと)に用いるとハリがあり、しなやかな風合いに仕上がります。
そのため、齋藤織物さんのボリュームのある唐織の緯糸(ぬきいと)を支えるのに適しており
齋藤織物のこだわりの一つとして、唐織の帯に使用されています。
織り上がりの特徴としては、地に縦すじ状の「さし」と呼べれるムラができます。
この「さし」や糸の太細による節ことが、桃山時代由来の手機「だるま糸使用」唐織の本物の証でございます。
絹100%(金属糸繊維除く)
長さ約4.35m(お仕立て上がり時)
西陣織工業組合証紙No.2550 齋藤織物謹製
おすすめの帯芯:綿芯(都)
耳の縫製:かがり縫い
お柄付け:六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴へのご参列、式典、初釜、パーティー、園遊会など
◆合わせるお着物 色留袖 訪問着 紋付き色無地など
丸巻の状態ですので、お仕立前の商品確認の際はそのままお届け致します。
お仕立ての際は仮仕立てが必要で、期間は通常のお仕立て納期にプラス1週間から10日頂戴致します。