商品番号:1555558
(税込)
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【 仕入れ担当 中村より 】
織の至宝、十八算12マルキ。
圧巻の絣量です。
いったいどれほどの月日がかけられたのでしょうか…
年間生産反数もかなり減っていると聞きます。
まだお品があるうちに。
証紙付き美品、さらにはハイセンスな意匠の一枚を
期間限定でご紹介させていただきます。
今回は大人気ブランド『 貴久樹 』の野蚕糸袋帯とのコーディネートセットをご紹介。
織物ファンの方々、どうぞこの機会にご検討くださいませ。
【 お色柄 】
[着物]
大島特有の黒茶色地にあらわされたのは風雅な意匠。
短冊の中に華模様や亀甲、草花模様などが緻密な絣によって表されました。
希少なお品のなかでさらに稀な、意匠力も光るお品。
この繊細な意匠…これが織なのですから本当に驚きます。
気が遠くなるような手間と時間をかけた職人さんたちに思いを馳せて…
その魅力を存分にご堪能くださいませ。
[帯]
素材感あふれる節糸の自然な表情に、繭自身が持つ、ナチュラルな老緑色の濃淡。
自然の神秘が生み出した本当によいお色に仕上がっております。
野蚕糸特有のざっくりとした肌に軽く、しなやかな触り心地は格別のもの。
シンプルな横段でありながら、豊かな風合い感じられる都会的な印象に、大人の洒落心がくすぐられます。
流行すたりもなく、ずっと、本当に永くお持ちいただけます。
シンプルにこだわる感性の世界をご堪能ください。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れてまいりましたが美品でございます。
お手元で現品をご確認の上、お値打ちにご活用くださいませ。
【 貴久樹(きくじゅ)について 】
雑誌掲載も大変多く、その洗練されたデザインと
高度な技術、その独特のムードがおきもの通の絶大な
支持を受けているブランド。
先代の糸川禎彦が、染めなくても金色に光る布
「ムガシルク」に魅了され、インドを訪問するうちに
織り・染め・縫いと、幅広い手法のあるインドの
染織文化の奥深さに感動したことが創業の契機。
貴久樹ブランドを一躍有名にしたゴールデンムガ
(ムガサンシルク)をはじめ、ナチュラルタッサー、
タッサーシルクなど貴重な野蚕糸を用いた野蚕紬に、
刺繍技法などを駆使して表現される独特の
デザインが特徴。
刺繍は高度な職人技による手刺繍であるカンタ刺繍、
カシミール細密刺繍、ティカン刺繍など、中国の
伝統刺繍を、染には手摺木版染などの技術が
作品には用いられている。
【 12マルキについて 】
絣の数、約330万個。まさに織の結晶。
それほどまでに高価で稀少な所以…
それはひとえに、<絣糸の多さ>と<算数(よみすう)の高さ>にございます。
まず、絣糸の多さ。
5マルキ、7マルキ、9マルキ、そして12マルキがございますが、
経糸(たていと)の総数に占める経絣(たてかすり)糸の割合が「マルキ」と呼ばれる数値になります。
7マルキの経糸の配列は、<絣糸1>に<地糸3>、の1:3。
9マルキの経糸の配列は、<絣糸1>に<地糸2>、の1:2。
経絣糸が多く入れば入るほど、経緯(たてよこ)の絣合わせは一層難しくなります。
ところが12マルキの絣の比率は、実は9マルキと全く同じです。
それなのに、なぜ12マルキが9マルキよりも細緻を極めるのか…
そこで異なるのが、<算数(よみすう)>と呼ばれるものでございます。
算数(よみすう)とは、「1cmのなかに経糸が何本あるか」を表す織物用語です。
奄美では伝統的に13算(じゅうさんよみ)で織られ、
鹿児島では伝統的に15.5算(じゅうごてんごよみ・じゅうごはん)で織られています。
13算は、1cmのあいだに経糸が26本。
15.5算は、1cmのあいだに経糸が31本。
つまり、算数(よみすう)というのは、織りの緻密さを表わす単位なのです。
算数が多ければ多いほど、布が緻密であり、上質な布である事を表わしています。
12マルキの大島紬は、この算数が、18算(じゅうはちよみ)で織られています。
18算は、1cmのあいだに経糸が実に36本。
想像してみてください。
これだけの本数を織り込むためには当然、細い糸を使わなければなりません。
糸が細ければ細いほど、織物は上質になっていきます。
そして絣糸も細くなり、カタスのT字も緻密の極みにまで至るのです。
その数、およそ330万個。
無論、究極の細かさと謳われ、熟練の匠にしか成しえません。
もちろんのこと、年間製作本数は本当に限られております。
また非常に細い糸を使用しているため、その手触りは、
7マルキ、9マルキのお品とは比べ物になりません。
実際に触れて確かめましたが、つややか系紬の代表といわれる大島でも普通は指に糸の感触がはっきりと感じられるところ、
12マルキのお品は、まるで不織布のように、
はじめから一枚の布ではないかと思えるほど滑らか。
18算に、経絣糸の多さ。
12マルキならではの、1mmにも満たない点である絣の集合で、
信じられないほどに細緻な意匠が織り描かれております。
【 大島紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
鹿児島県の奄美大島を中心に作られている織物。
世界三大織物にも数えられ、織る前に糸を染める先染、
手織りの平織、絣合わせをして織上げたものは
「本場大島紬」の名で伝統工芸品に指定されている。
しなやかで軽く、シワになりにくいという特徴がある。
手紡ぎの糸を、「テーチ木」(車輪梅)という
奄美エリアに生息する植物の煎汁液と、
鉄分を含む泥土でこげ茶色に発色させ、
手織りする伝統的技法が主だった染色方法。
藍、白、色大島などもある。
大島紬は独特の絣使い(細い点)と先染め、製法等限られた
条件の中で約84種類があり、染色別が6種類、糸の配列による
組織別14種類をかけ合わせて作る
[着物]
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
[帯]
絹100%
長さ約4.45m
耳の縫製:袋縫い
お太鼓柄
身丈(背より) | 160cm (適応身長165cm~155cm) (4尺2寸2分) |
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裄丈 | 69.5cm(1尺8寸3分) |
袖巾 | 35cm(0尺9寸2分) |
袖丈 | 49.3cm(1尺3寸0分) |
前巾 | 24.5cm(6寸5分) |
後巾 | 30.5cm(8寸1分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 現状が最大寸法です。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、音楽鑑賞、観劇、お食事、街歩き、ご趣味の集まりなど
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。