【 仕入れ担当 田渕より 】
南風とともに、宝物を乗せて…
独特の彩りにハイセンスなデザインのお品を創作されております、
読谷村の工房・真南風(まふえ)。
展示会等でご存知の方も多いかと存じます。
今回ご紹介が叶ったのはユウナ染めの久米島紬地を用いた希少な逸品。
新北風(ミーニシ)とは沖縄で秋に吹く季節風で、
琉球王国時代は中国への航海にこの風で船出したそうです。
新たなる船出…
真南風の新たなる挑戦としてその銘が付けられたのでしょう。
このような完品でのご紹介は初めてでございます。
吉祥を招く風が運んでくれたこの出逢い…
ご縁を大切に結んでいただければ幸いでございます。
まずはどうぞご覧下さいませ。
【 お色柄 】
軽やかに空気をはらむ帯地は穏やかな白鼠色。
天然染料で染められたお色は、無限の奥行きを増すように…
一生どころか、世代を超えて愛用いただけるすばらしい創作帯でございます。
とりわけユウナの久米島は素敵です。
現代の感性に、本当にしっくりくるおひとつ。
泥染めの茶もその味わいが良いのですが、
どうしても民芸味が強く感じられるところ、
ユウナのグレーは、実に洗練の佇まいがございます。
その地に泥藍を用いて暈しを施し、
すっきりとした横段が織りなされました。
琉球の海を取り込んだようなお色は、本当に美しく豊か。
お手元で感じとって頂けたらと願いつつ…
心を込めて、お届けいたします。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 工房・真南風について 】
沖縄、読谷村にある工房・真南風(まふえ)。
南風が吹くと中国などに貿易に出た商船が戻り未知の織物や財宝が持ち込まれ、縁起が良い事から、
井伊文子さん(最後の琉球国王、尚泰の曾孫。彦根藩主の井伊家に嫁ぐ。歌人。)が命名、題字しました。
元々、読谷村花織事業組合のベテラン織子さん7名が組合から一斉に辞める事になり、
それならと産地問屋が工房を作り、現在まで織子さんらが独立採算制で働いています。
花織がベースですが非組合員であり、組合の検査も無く織子さんが図案から織りまで、本当に良いものを作れる環境が整っています。
現在20名程の織子さんの糸はすべて工房内で染色しており、原料は庭や山から調達します。
例えばクワディーサーであれば葉と皮、幹を分けそれぞれ違う色を生み出し、
その色は過去200色にも及びます。
絹100%
長さ約3.65m
お太鼓柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけなど
◆あわせる着物 小紋、織の着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。