【 仕入れ担当 竹中より 】
御仕立て上がりならではでしょうか…
こういった作品は室町でもほとんど見かけることはございません。
なんとこちらの大島紬、『総柄・総絣・一方付け』というもの。
反端の証紙にはこのようにあります。
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『日本百撰記』
本場白大島紬紫礦総絣【日本百撰】は、
図案か構成から製織まで、最高の技術者が、最大の努力を傾け、
四年三ヶ月の歳月をかけて製作致しました、現代では類のない作品です。
北は北海道から、南は沖縄まで、一都一道二府四十三県の
名所・旧跡・名勝、百十九箇所が巧みに織り込まれており、
その一つ一つが見る人の目を楽しませ、着る人の心を和ませてくれます。云々。
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利潤追求というよりも、
あくまでも美術作品として、大島紬本来の技術を存分に用い、
ただただひたすらに、良きものをと願う心によって創作されたお品でございます。
一見してすばらしいものであることがわかる存在感と、
細部は実に細やかに細やかに仕上がった、繊細さ。
本当に、一代で終わらせてはもったいない、
次世代へと受け継いでいっていただきたい逸品となりました。
出会いの一枚をどうぞお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄 】
総絣によって表された溶け込むような色彩の幻想的な意匠。
まろやかなオフホワイ地に藤墨色を基調とした彩りを用いて、
熱田紫礦氏による日本の名所を一面に織り成しました。
一つとして同じ図案はなく、全てが丁寧に繊細に織り描かれております。
気が遠くなるような手間と時間をかけて織り出された手仕事の結晶…。
末長くご愛用いただける方にお届けいたします。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが
着用感もなく 一部仕付けのついたままのおおむね美品としてお届けできる1枚です
寸法のあわれる方はぜひこの機会をご検討ください
【大島紬・総柄について】
大島紬のことを良くご存知の方であれば知っている方もいらっしゃるかもしれませんが、
ふつう大島紬は12mの反物において、50cm前後の長さの設計図を作り、
それを基に12m分、繰り返しのお柄を織り上げていきます。
それに対し、こちらの大島は「繰り返し柄が一切ない」、総柄の作品。
お分かりでしょうか。
つまり普通は50cmの設計図を一枚作ればいいところ、
なんとまるまる反物12m分の設計図を作る必要があるのです!
設計図を作るだけなら簡単と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大島紬は糸に絣を染めてゆかなければなりません。
それがまた大変。設計図が長くなればなるほど、絣締めも単純に倍々計算で時間がかかてくるのです。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
八掛 薄藤鼠
身丈(背より) | 157.2cm (適応身長162.2cm~152.2cm) (4尺1寸5分) |
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裄丈 | 67.4cm(1尺7寸8分) |
袖巾 | 35.2cm(0尺9寸3分) |
袖丈 | 49.2cm(1尺3寸0分) |
前巾 | 23.8cm(6寸3分) |
後巾 | 29.1cm(7寸7分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈68.5cm(1尺8寸1分) 袖巾35.2cm(9寸3分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出掛けなど
◆合わせる帯 カジュアル袋帯、名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。