【 仕入れ担当 田渕より 】
人間国宝『福田喜重』氏。
氏の手によって作られた美しき作品たちに魅入られて…
刺繍のお作ではございませんが、その悠然たる美。
道行によき、素晴らしき作品と存じます。
お仕立て上がりならではの価格でご提供できるのは今回だけ!
ぜひお手元にてご覧いただきたい一品です。
【 お色柄 】
やわらかくするりと身を包んでくれる極上の絹地。
その地をやわらかな若葉色に染めなし、
意匠には摺箔の金がふわふわと風にはこばれる、幽玄な霞を表しました。
清澄なる空気を思わせる、非常に荘厳な風景を連想させてくれる逸品。
身に纏って道行けば、瞬く間に周りの空気も澄んでいくようです。
お目に留まりましたら、どうぞお見逃しなくお願いいたします。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 福田喜重(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年 】
1932年(昭和7年) 9月26日生。
1997年(平成9年) 重要無形文化財「刺繡」の保持者に認定。
2022年(令和4年)12月16日没 享年90歳
京都市生まれ。
日本の刺繡家、重要無形文化財保持者。
刺繡では唯一人の人間国宝である。
生地の選定から、染色、摺箔、刺繍を総合的に
発展させ地染と箔のあしらいに刺繍本来の重厚な
雰囲気を現代的に表現して、独自の境地を切り開いた。
京都市立第一工業学校(現・京都市立京都工学院高等学校)
卒業後、父である刺繡家福田喜三郎に1948年から師事。
父からの厳しい指導によって本格的伝統技法を習得。
1956年に父から刺繡業福田商店の経営を引き継ぎ
1970年に福田工芸染繡研究所に社名変更。
1976年に日本工芸会日本伝統工芸展に初入選以降
受賞を重ねる。
1991年に株式会社福田喜を設立して代表取締役を務める。
1997年「刺繍」の分野で初めて人間国宝に認定され、
作家活動とともに後継者育成に尽力している。
作品は和服が主で、刺繍技法としては、撚糸、
無撚糸とも、生地に溶け込み一体となるように
仕上げ、熟練の要る菅繍ほか、摺箔と刺繍を併用する
繍箔に高い技量を持ち、刺繍のみで文様を表現する
素繍(すぬい)の作品を中心に制作。
文様では日本意匠の特質を生かし、割付による
構成や空、雲、水、花などの自然の風物を流動的
に表現する事を得意とする。空間をいかした文様構成や
抑えた色調の中に微妙なグラデーションを施す
明度尊重の配色が特色。
【 経歴 】
1932年 京都市に生まれる
父喜三郎に刺繍を学ぶ
1976年 第23回日本伝統工芸展に「千翔」初入選
1977年 近畿支部第6回日本工芸会展に入選
第14回伝統工芸日本染織展に入選
1978年 第15回伝統工芸日本染織展「慶び」東京都教育委員会賞
第25回日本伝統工芸展「雪月花」日本工芸会奨励賞
1980年 第27回日本伝統工芸展「生々去来」日本工芸会奨励賞
文化庁収蔵
東京銀座資生堂ギャラリーで個展
京都朝日画廊で個展
1981年 東京日本橋高島屋で個展
1992年 京都府指定無形文化財保持者
1993年 福島県立美術館「現代の染織ー素材と技の美」
第40回日本伝統工芸展「平安」文化庁収蔵
1997年 重要無形文化財保持者に認定
紫綬褒章受賞
2022年 12月16日死去
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
道行丈 | 94cm(2尺4寸8分) |
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裄丈 | 67cm(1尺7寸7分) |
袖巾 | 34.5cm(0尺9寸1分) |
袖丈 | 48cm(1尺2寸7分) |
前巾 | 22cm(5寸8分) |
後巾 | 29cm(7寸7分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈71cm(1尺8寸7分) 袖巾37.5cm(9寸9分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、式典、パーティー、レセプション、お付き添い、食事会、音楽鑑賞、観劇など
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。