【 仕入れ担当 田渕より 】
お手にとっていただければきっとおわかりいただけることと思います。
緻密な織技法による滑らかな帯地、
その風合いだけでもただならぬ洒落感を漂わせます。
いつもの礼装用とは違い、
全通で織り上げられた洒落袋帯をご紹介いたします。
洒落用は制作数が極端に少ないため、
お値打ちに出会えることはございません!
『美術織物』という概念を世に浸透させたその力量。
龍村美術織物ならではの織の表現を是非ご覧くださいませ!
【 お色柄 】
銘『 天平狩猟文錦 』
深い青藍を基調に織りなされた濃紺色の帯地。
お柄には、ベージュの糸を用いて、
連珠の柄取りに狩猟文様をこめた、
味わい深いお柄が織りなされました。
穏やかに、心に染みる和の色彩。
気品香る仕上がり。
抜群の構図、色彩センスは流石でございます。
シンプルで洒落味にあふれた面持ちが飽きのこない、
味わいある帯姿を演出してくれます。
金糸を用いずに織り出された、味わい深い文様。
和洋を問わず、古の裂、レリーフ、文学など、多岐多様な分野から
インスピレーションを受け、生み出されたそのデザイン。
それを一条の帯に表現するために、緻密に計算された
配色の妙と、織の確かさ。
この風情、次代に受け継ぐにふさわしき風格をご堪能くださいませ。
【 経錦について 】
経錦とは、何色もの彩色を用い紋様を織り出す、
錦の中でも最も古い歴史を持つ織物です。
中国より渡来し、7~8世紀の飛鳥・奈良時代の
遺品は、法隆寺や正倉院に伝えられています。
経錦の技法は、経糸によって地の文様も織り出されて
いる錦です。つまり、三色の配色によるものであれば
三色三本の経糸を一組として、これが互いに
表裏浮き沈み交代して、地や文様を織り出しています。
【 龍村美術織物について 】
西陣織工業組合所属
西陣織工業組合証紙はNo.644
1894(明治27)年創業
初代龍村平蔵氏より連綿と受け継がれた、「独創」
「復元」「美的感覚」の三要素を帯づくりの
基本精神に据え、古代織物の研究と復元を基盤に
美術織物という新しい分野を確立した。
帯に始まり、小物やタペストリー、緞帳など
その製織品は多岐にわたる。
絹100%
長さ約4.4m (お仕立て上がり時)
西陣織工業組合証紙No644 龍村美術謹製
耳の縫製:袋縫い
全通柄
※帯芯付き
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、お茶席、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけなど
◆あわせる着物 付下げ、色無地、小紋、織の着物など