【仕入れ担当 田渕より】
南国の暑い風に…
人々のおおらかな心を感じる琉球の織物。
繊細な色彩と柔らかな花綜絖…
なんとも味わい深い南風原花織紬のご紹介でございます。
証紙等はございませんが、丁寧な緯糸使いに、
ムディの入ったハイクラスの逸品でございます。
目利きの方はどうぞお見逃しないようご覧くださいませ。
【お色柄】
触れると柔らか。
深みのある焦茶色を基調とした紬地。
黄色の縞のなかにムディも織りだし、
ふわりと舞う花綜絖が織りなす花織り独特の風情。
ムディと呼ばれる螺旋状に見える絣が格子に織り込まれており、大変高度な技術を要します。
感性に響くような高貴さと、洗練されたハイセンスが見事に表現されております。
ムディは琉球王朝時代の上流階級の女性を彩ったお着物にその源流が見られ、
紺白のものは、日常用として用いられておりました。
その手縞をあしらうことにより、おきものとしての格調をそっと高めてくれます。
【状態について】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗いに出されたと見られるしつけ糸がついており、
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【南風原花織について】
南風原、読谷山、与那国など、沖縄各地に存在する花織。
各地で見出された素晴らしい染織文化は、
王府のある首里へと運び伝えられ、
土着の在郷らしい意匠から、王家や士族の着用にふさわしい、
より洗練された意匠へと進化していきました。
その中でも首里の王朝に近い南風原の土地。
一説では、首里近くの南風原で織りあげられたものこそが、
本当の王朝の着物であると言われることもございます。
琉球かすりとともに、同じ南風原地域に伝わったため、
その両方の織を併用した作品も多く見られます。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈158.5cm(適応身長153.5cm~163.5cm) (4尺 1寸 8分)
裄丈64.5cm (1尺 7寸 0分) 袖巾33.5cm (8寸 8分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前巾23.5cm (6寸 2分) 後巾29.5cm (7寸 8分)
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈68.5cm (1尺 8寸 1分) 袖巾35cm (9寸 2分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お出かけ、趣味のお集まり、ランチ、女子会、芸術鑑賞など
◆合わせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、ミンサー帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。