伝統と抜群のセンスを兼ね備えた博多の秀逸品を仕入れてまいりました。
滅多とない、両面全通にて織りなされた博多本袋帯をご紹介致します。
【バイヤーより】
八寸帯が主流の博多織。
袋帯は生産数も絶対的に少なく、特に凝った意匠のお品になりますと
お目にかかる事も少なくなって参ります。
高級帯の代名詞、本袋帯の特撰品を仕入れて参りました。
ハイセンスな意匠を是非ともお手元でご堪能くださいませ。
【お色柄について】
しなやかなハリのある博多織特有の打ち込みのしっかりとした
赤紅色を基調に織り上げた帯地。
その地には品格溢れる花鳥更紗文様が織り上げられました。
もう一面にはシンプルな七宝模様が織りなされ…
ワントーンでシンプルながらもセンスの良さが溢れだすような仕上がり。
袷の時期はもちろんのこと、軽やかに装いたい単衣のおきものにも
コーディネートしやすいことと思います。
博多の伝統、粋の心を糸の中に打ち込み、正直に織り上げたひと品をお届けいたします。
お色柄、地風ともに大変素敵なお品です。
お手元でご愛用いただける一品となりましたら幸いでございます。
【博多織について】
およそ770年前、貿易港として賑わっていた博多より、宋へ旅をする人々の中の二人、
博多で承天時を開山した禅僧「聖一国師」と、博多商人「満田弥三右衛門」。
二人は宋で織物や朱焼・箔焼・そうめん・じゃこう丸などさまざまな製法を習得し、
帰国後人々に伝え、織物の技術だけを家伝とし、これを「広東織」と名付け、
さらに独自の技術を加えながら代々伝えていきました。
これが後に広まった「博多織」の由来です。
博多織はまず、織物設計にしたがって、方眼紙に図案を拡大して写し、
織組織別に色を変え、一目一目丹念に色付けしながら柄を仕上げていき、意匠で織物の組織を決め、染色します。
絹糸に光沢などを出すため、石鹸水などで洗い(精錬)、
そして色見本によって、釜に染液をつくり、経糸、緯糸を染めます。
経糸の連結を調整する仕事が機仕掛けで、切れやすく、
数の多い絹糸を慎重に神経を使いながら、仕掛けていきます。
緻密さ、張りのよさを引き出しながら、独特の技法を用いて織りあげていきます。
出来上がった織物は、最後に一つ一つ仕上げ検査が行われ、合格品には組合の商標が貼付されます。
織り技をさらに極め、一段と優しい風合いに加え、しなやかでしわになりにくく、
伝統工芸品としての博多織の原点を見失うことなく創作された袋帯。
本品は、その伝統に基づき織り成されております。
絹100%
長さ約4.3m(お仕立て上がり時)
本袋縫い
全通柄
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、お茶席、お稽古、街着、ランチなど
◆あわせる着物 色無地、小紋、織りの着物など