おきもの好きが指名して購入するブランド「竺仙」。
天保13年(1842年)に創業されてより…今に至るまでの間、多くの方の心を魅了してやまないお品を作り続けておられます。
創業当初は友禅を売っていましたが、その後お客様の要望によって型を起こし小紋を染めるようになり、さらに浴衣の染めも始めたのが竺仙の浴衣の始まりです。
当時の浴衣の主流が無地や絞りだった中、小紋染めの板場を活用することで生み出された竺仙の自由で新しい柄ゆきの浴衣は、
当時のファッションリーダーでもあった歌舞伎役者に好まれ、庶民に「粋」として広まっていきました。
そして三代目の頃には、「竺仙の染めは粋ひとがら(=粋であること)」という軸が確立していくのです。
竺仙さんのお品には必ず『竺仙鑑製』の文字が染め抜かれております。「鑑」とは、手本になる、かがみ、また目利きなどの厳しい意味があります。
全てのお品を自社で企画し、江戸・明治から伝わる型紙と長年培われてきた職人さんの技術を結集して生み出される逸品。
妥協のないこだわりのお品を生み出す覚悟が、この「鑑」という一文字に込められています。
竺仙ではデザインの良し悪しの判断は当主の役割。歴代当主は、お客様にはっきりと「似合う」「似合わない」を断じてきたと言います。
磨かれた「目」を以って生み出されたデザインは、時代を経てもなおその輝きを失うことはありません。
もちろん生地にもこだわります。竺仙の生地はすべてオリジナル。
美しいデザインを正確に表現できる生地を求め、夏の衣料であるという原点にこだわってこそ、初めて竺仙の浴衣が完成します。
今回ご紹介させて頂くお品は、絹紅梅の生地を用いたお品。
薄手の絹地に、格子状に綿の太い糸を織り込んだ生地。
その凹凸によって肌に張り付きにくく、夏の装いとしてふさわしい肌触りと透け感です。
実際に着尺を手にとってみましても、その軽さに驚きます。まるで天女の羽衣のように軽やかな着心地。
穏やかな灰青色の地に、夏の暑さを忘れるようなお柄。
大小霰と牡丹を込めた石畳模様をあしらいました。
シンプルだからこそ感じられるそのセンスに、思わず心惹かれるひと品に仕上がっております。
長い時を経ても、胸に迫る美しいデザイン。
真に良きものは、流行に左右されることがないのだと思い知らされます。
ぜひとも広衿仕立てにし、お着物としてお召しになって頂きたいランクのお品です。
お手元にてこの美しさをご堪能頂きたく存じます。
どうぞお見逃しなく。
※文章内容『竺仙のゆかた 江戸の粋』宮下政宏著 参照
絹85% 綿15%
長さ12m 内巾36cm (内幅最大69cm)
日本製
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、お稽古事、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯、半巾帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ2,750円+衿裏2,200円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)
※国内手縫い仕立て
「大島紬・結城紬」+23,100円(税込)「左記以外の紬」+12,100円(税込)