本場首里織…
シンプルだからこそ伝わる素材の良さと手織のよさ。
今回南国の鮮やかなお色を感じられる希少な九寸帯を仕入れて参りました。
地部分は絽織になった高度な技術を要する一条でございます。
さらにはこのお色…。
今後のご紹介はほぼないかと存じます。
この機会に是非とも大切にお楽しみいただければと存じ上げます。
15世紀頃から琉球王府の首都として栄えた首里。
そこでは、高貴な人々の衣装として、美麗な織物が数々織られてまいりました。
現在はそれを総称して「首里織」と呼んでおりますが、その技法の種類は豊富で、
デザインも実に多彩なものでございます。
首里花倉織、首里花織、首里道屯織、首里絣、花織手巾、煮綛芭蕉布…
これだけ多くの種類が存在する、首里王朝の華麗なる織物の世界。
かつての王府下で発展した、美しい織物たち。
洗練された高い水準であることに間違いはございません。
数ある花織ですが、それぞれの地域にそれぞれの「良さ」がございます。
南風原は進取の気性に富み、読谷山は伝統的で骨太、
与那国はその彩りの美しさや織りの細かさが特長…
首里は一般的には優美で洗練されており、
同時に、もう他の花織ではみられない、 本品のような創作品が生み出されております。
地色は鮮やかな、首里城の赤瓦を思わせる赤色。
地部分に絽織の捩りが美しいスケ感を演出しております。
この美しい赤色でございますが、植物染料・コチニールを使用して、化学染料だけでは出すことの出来ないいやらしさのない品のある赤になっています。
植物染料のコチニールは今では大変希少となっております。
美しきこのお色を実際見て頂けないことが残念でなりません。
お柄には横段に南国の美しき自然を思わせる色彩で花織を織りなして。
繊細で柔らかな地にグッと映える織りての遊び心。
立体感のある織と品ある風合いは、みつめるほどに深みを増してゆくようです。
一見シンプルなように見えますが、少し織りの世界に詳しい方でしたら、その控えめな色彩の中に、織り手の誠実さや根気強さを感じ取っていただけることと思います。
琉球の織物には、力がございます。
なぜここまでに私たちの心を揺さぶるのか…
その答えは、皆様にみつけていただければと願っております。
芸術品として手仕事の帯を…
心を込めて、お届けさせていただきます。
お色柄、地風ともに大変素敵なお品です。
お手元でご愛用いただける一品となりましたら幸いでございます。
絹100%
長さ約3.6~3.8m(お仕立てあがり時)
※仕立てご依頼時に指定がない場合は3.6mにて仕上がります。
六通柄 おすすめの帯芯:突起毛綿芯
経済産業大臣指定伝統的工芸品、沖縄県織物検査済之証の証紙がついております。
織人:高良みづえ
染料:植物(コチニール)・化学繊維
◆最適な着用時期 9月~翌年6月の袷・単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません、
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出掛け、ご旅行など
◆合わせるお着物 色無地、小紋、御召、紬など
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「突起毛芯」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,650円※綿芯「突起毛芯」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,650円※綿芯「突起毛芯」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。