織物通ならばご存知!
夏の織物の逸品クラス【 越後上布 】の八寸名古屋帯のご紹介です!
その越後上布、経(たて)・緯(よこ)糸とも青芋の手績みの糸を用い、
いざり機で織った、まさに最高級、重要無形文化財指定技術使用のお品。
その希少性は通ならば語らずともおわかり
いただけることかと存じ上げます!
1955年に小千谷縮とともに国の重要無形文化財第一号に指定された越後上布は、2009年さらに、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
重要無形文化財指定技術使用、ユネスコ無形文化遺産登録、
稀少な手績み越後上布着尺をご紹介いたします。
重要無形文化財に指定される越後上布には、以下が定義付られております。
1、すべて苧麻を手績みした糸を使用すること。
2、絣模様を付ける場合は、手くびりによること。
3、いざり機で織ること。
4、しぼとりをする場合は、湯もみ、足ぶみによること。
5、さらしは、雪ざらしによること。
すべての条件をクリアしたまさに最高級、重要無形文化財指定技術使用の一品。
中でも格子や縞、無地よりも工程が多く、絣合わせを施した逸品でございます。
越後上布の素材である糸は、まず苧殻を抜き、
上布の原料となる皮の肉質をそぎ落として繊維だけを取り、
それを爪と指先で裂いてより合わせてつくる繊細な糸です。
お着物でしたら、約一反分の糸を績むのに3ヶ月はかかると言われております。
手績みの麻は、繊細な性質上、昔ながらの居座り機で丹念に織り上げられます。
糸が細くなればなるほど乾燥に弱くなるため、
暖房のほとんどない場所で作業は進み、雪の湿気だけが糸を守ります。
それを極寒の雪水ですすいで、糊を落として足踏みが済むと…
3月の陽気の良い日に、ご存知、雪上の雪晒しとなるのです。
越後上布は、出来上がるまでに気の遠くなるような時間と手間がかかります。
生産数が本当に少ない為、ほとんど市場には出ることはありません。
歴史は非常に古く、1200年前の奈良時代・天平年間に織られた麻布が、
今もなお、正倉院の宝物として保存されています。
「北越雪譜」の時代…
いかに機織りが上手にできるかが嫁入りの条件に数えられ、
一家の経済に影響したものでした。
上布、ならではの織りひとつひとつの風合い…
素材そのものの訴えてくるような力強さ。
麻の素材感ある生地は、穏やかな白と灰色をベースに織りなされ、
その中に黒、紫、青などで滝縞模様が表されております。
えもいわれぬ深みと奥行きある表情に仕上がっております。
いつかは越後上布をとお探しのお方へ…
この機会に雪国の努力の結晶を、末永く、大切にご堪能ください。
麻:100% 長さ:約5.1m(未仕立て)
※お仕立てご依頼の際には、長さを指定して下さい(~3.9m前後まで)。
ご指定の無い場合は3.6m前後の長さで仕上がります。
経、緯糸とも青芋の手積み
織機:いざり機で織ったものである。
【 付属証紙 】
越後上布・小千谷縮布技術保存協会の証紙
製織者:上村昭一
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、行楽、お食事会、ショッピング、街着、ランチなど
◆あわせる着物 上布、織のお着物、小紋など