すべてを判断するということは大変かもしれませんが
次の三点のように分けてみると少しずつ魅力を見いだせるかもしれません。
①何もしなくても着られるし着ていきたいと思うもの
コーディネートを考えてみましょう。
・合わせる帯やきものがあるか
・長襦袢・帯締め・帯揚げや草履は揃っているか、合うものがあるか
ここまでがワンセットです。
②捨てられない、手直しをしないと着られない
グレーゾーンのきものや帯は優先順位をつけるといいと思います。
・愛着や思い出がある場合は大切に保管しましょう。タンスに入れなくても収納ボックスを利用する方法も有効です。
・寸法直しやしみ抜きなどが必要でしたら、一度に出さなくても、気に入っているものからメンテナンスをしてくれる業者さんへ見積を頼んで直してみましょう。
③着物や帯としてはもう使わないし譲れない
実はここが布としての本領発揮です。
そのままでは着ないので、何もしないとまたタンスの肥やしとなります。
譲られたものは無駄にしないという精神と、かつての自分の選択から好みが変化してもそこには工芸品として、人が手間を積み上げてできあがったものとして、別の形にしてハギレにしてでもそばに置いて布として最大限に活用してください。
・別のアイテムへ変えてみる ex.きもの⇒羽織 羽織⇒帯 帯⇒きものバッグ
・自由に想像力を働かせて生活の小物へ変えていく
以上の分類作業をしていくうちに、家にあるきものや帯に対するさまざまな意識が芽生えてきます。
外のきもの姿の人に目が行き、持っているきものに似たものを見つけると注視するようになるでしょう。
ネガティブな言葉があっても、そこには必ず解決策があります。
現代は”何かを知ろうとする人”には十分な情報があるので、ぜひ活用してください。
着られなくても、着付けをしてくれる人はいます。
たためなくても、動画の見よう見まねで平たくなります。
買えなくても、家にあるきものや帯に、買える範囲の小物でコーディネートしなおしてみてください。
きもので出かけるためのハードルはさまざまあるかもしれませんが、まずは手持ちのものをしっかりと見つめなおして、さらなるおしゃれなきもの姿を目指しませんか?