商品番号:1556883
(税込)
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【 仕入れ担当 中村より 】
年間の生産量、染織の工程の複雑さ、他にはない独自の技術など、
氏の工房の作品は、やはり、希少で高価。
現代の名工、秋山眞和氏。
琉球上布を生み出した秋山常磐氏を父にもち、
「現代の名工」、かつ伝統工芸士でもある染織家。
かつて、作品「万華鏡」「陽炎」は相次いで文化庁の買い上げとなり、
氏の作品は皇室でも愛用されていると聞く、すばらしい経歴をお持ちの方です。
藍の美しい色彩を用いて花織を込めた素晴らしいお品。
「彩の手紬」がしっかりと織りこまれた、極上の紬。
今回は藤山千春氏による手織の模紗織九寸帯とのコーディネートセットをご紹介。
今後、その価値はさらに高くなってまいりますので、
ぜひお見逃しないよう、貴方さまのもとで大切になさってくださいませ。
【 お色柄 】
[着物]
さらり、かるい…
穏やかな灰青色の地に、
整然と入った絣に、さり気なく施された花織表現が魅力にあふれる作品でございます。
一見、シンプルなように見えます。
ですが、少し織りの世界に詳しい方でしたら…
その控えめな色彩の中に、複雑な花綜絖と杼を通す難しさ、
織り手の誠実さや根気強さをすぐに感じ取っていただけることと思います。
お手にとって見ていただければ、そのすばらしさは一目瞭然。
織手の巧みな技、独特の尊さや気高さ、美しさ…
高貴にして上品、また洒落味ある着姿を演出してくれることでしょう。
[帯]
しなやかで張りを感じさせる帯地は落ち着きある深い黒色。
密に織り上げられた箇所と透け感をもたせた組織が匠に混ざり合い…
緑色や茶色、淡黄色で格子を込めたモダンな意匠。
織り込まれた色数は限られておりますが、平織と重なりあう
模紗織が奥行きを感じさせ、深みある彩りを帯姿に添えてくれることでしょう。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗いに出されたと見られるしつけ糸がついており、
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 藤山千春について 】
染織作家
品川区伝統工芸保存会会員
母方の親戚が八丈島で機織りの仕事をしており、
幼少の頃より織物は身近な存在であった。
18歳で東京の女子美術大学工芸科に進学。
主席で卒業後、後に女子美術大学学長を務める
染織家・柳悦孝(やなぎよしたか)の元に2年間師事。
柳悦孝の元で染織技法やデザイン案についての
ノウハウを学び、独立。
柳の元で吉野間道に出会い、独自の感性を磨き
芸術性の高い吉野間道を創作している。
自宅の庭で育てた草木や八丈の親戚に送ってもらう
島の植物を用いた草木由来の染料で表現する絶妙な
グラデーションと今までの着物にない鮮やかな
色の組み合わせが作品の特徴。
【 経歴 】
1944年 東京都品川区生まれ
幼少の頃より母方の実家の八丈島で織物に触れて育つ
1968年 女子美術大学付属高校卒業
1971年 女子美術大学工芸科卒業
1975年 柳 悦孝先生(後の女子美術大学学長)に師事
1978年 品川区大井町(現在の作業場)で染織業を始める
国画展、日本伝統工芸展に出展
【 秋山眞和について 】
伝統工芸士
綾町指定無形文化財保持者
綾の手紬染織工房創設者
国の卓越した技能者『現代の名工』指定
黄綬褒章受章
沖縄で染織をはじめた父、故・秋山常磐の
染織技術を受け継ぎ、日本の原産種の蚕
「小石丸」の養蚕から、藍染めや貝紫染め等の
天然染色、琉球由来の絣や花織を用いた
織物づくりを一貫して手仕事で行う。
その功績は国内外で認められ、国による
「現代の名工」指定、黄綬褒章受賞、
綾町指定重要無形文化財指定、ヨーロッパ、
アフリカ等海外へ招致を受けた。
【 略歴 】
1941年 沖縄県那覇市に生まれる
1966年 宮崎県綾町にて“綾の手紬染色工房”創業
1967年 「第2回西武工房展」朝日新聞社金賞受賞
1968年 「日本伝統工芸展」入選
1972年 社団法人日本工芸会正会員認定
1973年 昭和天皇・皇后陛下に御前実演
1982年 日本産の貝による実演貝紫染色に初成功
1984年 宮崎県伝統工芸士第一次指定
1990年 第37回日本伝統工芸展入選作「万華鏡」文化庁買い上げとなる
1991年 小石丸蚕に製織完成
1995年 第42回日本伝統工芸展入選作「陽炎」文化庁買い上げとなる
平成7年度卓越した技術者(現代の名工)指定表彰
1996年 赤坂御苑における秋の園遊会に招待される
1997年 沖縄県立芸術大学より招請され美術工芸学部教授就任
1998年 紀子様に小石丸糸、貝紫染インテリア作品献上
2000年 太平洋・島サミット会議出席17カ国元首夫人綾の手紬染織工房訪問
2002年 綾町功労者として表彰
2004年 天皇陛下が綾町を御訪問の際、お着物御説明
2005年 宮崎県文化賞受賞
2006年 黄綬褒章受章
[着物]
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
[帯]
絹100%
長さ約3.7m(お仕立て上がり)
全通柄
身丈(背より) | 162.5cm (適応身長167.5cm~157.5cm) (4尺2寸9分) |
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裄丈 | 68.5cm(1尺8寸1分) |
袖巾 | 35cm(0尺9寸2分) |
袖丈 | 49cm(1尺2寸9分) |
前巾 | 24.5cm(6寸5分) |
後巾 | 30cm(7寸9分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 現状が最大寸法です。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティ、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけなど
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。