商品番号:1552305
(税込)
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
世界に二つとないその風合いや彩りに、
思わず吐息がこぼれてしまいます。
こんなにも素晴らしい作品が、まだここにあるのです…
もはや、通常のルートではお目にかかれません…
まさに雲の上の存在に等しい、初代・久保田一竹。
ご存知の通りもうご存命ではございませんから、
氏の落款の入ったお品に美術館以外で出会えること、
これこそが奇跡のように近いことでございます。
未仕立てであれば一体幾らになるのでしょう…
さらには状態もかなり良いという、本当に稀有な作品。
この価値をお分かりの方にお届けさせていただきたく存じます。
【 お色柄 】
深みある琥珀色の濃淡の煌めきを放つ金通し地には、
桐を主として描かれた辻ヶ花の意匠。
カチンの濃淡で繊細に表現し、ふっくらとした絞り染が施されております。
さらに手先には竹模様の絞りが施されております。
洗練された柄付け、構図、色彩はお年を重ねられても御召頂けるお品です。
どうぞ時代を経ても風格を失わぬ、本物の美をご堪能くださいませ。
母娘代々受け継ぐ美術品として末永くご愛顧いただければと願っております。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 初代・久保田一竹について 】
久保田一竹氏が生涯をかけて取り組んだ題材・「辻ヶ花」。
白茶室町時代に一世風靡した「辻ヶ花」は江戸時代となると突然姿を消し、
別名“幻の染め”とも呼ばれます。
その世界を独自の感性で蘇らせたのが『久保田一竹』氏。
その名は世界的に知れわたっております。
「辻ヶ花」=「久保田一竹」といっても過言ではなく…
一竹氏の辻ヶ花との出会いは20歳の時。
東京国立博物館での衝撃により、生涯をその研究にささげることを決意。
戦時下での召集などの困難を乗り越え、手描き友禅を生活の糧としながら、
研究を続け、60歳にして初めて納得のいく作品を完成させたといいます。
これが「一竹辻ヶ花」と命名された逸品お着物の始まりでございます。
以来、国内はもとよりヨーロッパ、北米においても展覧会を開催し、
とりわけ、フランスでは、世界に芸術的な影響を与えたということで、
フランス芸術文化勲章を受賞されるほどの反響を生み出しました。
また、現存作家の個展を過去一度も開催したことのない、
アメリカのスミソニアン博物館(国立自然史博物館)にて、
個展を長期開催するにまでいたっております。
世界が認める氏の辻ヶ花は、まさに美術品の域に達しております。
大量生産の辻ヶ花とは比べるまでもなく、
少し名の通った作家の作品と比べても、
その気品や格調、存在感において、一線を画しております。
それは、選ぶ生地に始まり、緻密に計算された構図の美学、
色彩の魅力、染の加工、気の遠くなるほどに緻密で正確な絞りの針通しなどによって
生み出されるもので、一竹氏の技なくしては、表現できない極地でございます。
2003年、惜しまれながらも一竹氏は他界されてましたが、
その技は次の世代へと引き継がれております。
1916年 10月7日 神田に生れる
1931年 友禅師小林清師に入門
1948年 辻が花の研究に着手
1961年 独自の染色法一竹染を創業
1983年 パリ・チェルニスキー美術館にて「一竹辻が花展」
1984年 ニューヨーク・ダラスにて「一竹辻が花 光・風・音展」
1985年 ベルギー・ブリュッセルにて「一竹辻が花 光・風・音展」
1988年 バチカン宮殿にて上演された創作能「イエズスの洗礼」の衣装制作
1989年 ヨーロッパ主要都市にて個展
1990年 フランスよりフランス芸術文化勲章シェヴァリエ章を受賞
1993年 文化庁長官賞受賞
1994年 久保田一竹美術館(河口湖町)開館
1996年 ワシントンD.C.スミソニアン国立自然史博物館にて個展
2003年 逝去(享年86歳)
【 二代 久保田一竹について 】
本名:久保田悟嗣(さとし)
現一竹工房代表
生前の初代・久保田一竹とともに創作に携わり、
技術、感性そしてその精神を受け継ぎ
作品作りをしている。
【 経歴 】
1955年(昭和30年) 10月7日生まれ
1980年(昭和55年) 上智大学経済学部卒業
1982年(昭和57年) 米国ボストン大学大学院(SPC)修士卒業
1983年(昭和58年) 帰国後、(株)一竹辻が花設立
代表取締役社長に就任
1994年(平成6年) 10月久保田一竹美術館(河口湖)開館
2001年(平成13年) 一竹工房・代表取締役社長に就任
2003年(平成15年) 久保田一竹美術館・館長に就任
2006年(平成18年) 二代・一竹を継承
絹100%(金属糸繊維除く)
長さ約4.5m
お太鼓柄
※額縁仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、式典、パーティー、レセプション、観劇、趣味のお集まりなど
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。