商品番号:1549701
【 仕入れ担当 中村より 】
皆様ご存知でしょうか…
祇園の舞妓さん・芸妓さんを始めとして根強いファンのいらっしゃる小さな染匠さんの作品のご紹介です。
限られたルートでしか販売されることのない希少なお品。
訳あってお名前のご紹介はできませんが、気になる方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
ひとつひとつ丁寧に創作されているため、ご紹介できるお品は数少ないですが、
ここ室町より大切にお届けさせていただきます。
特に製作の減ってしまっている希少な夏物のご紹介でございます。
本当に良きお品とは本品のようなお品のことを言うのでしょう。
生地からこだわり尽くして製作されたお品とすれば、
非常にお値打ちにおもっていただけることと存じます。
今回は「経錦」と「羅」の二つにおいて重要無形文化財技術保持者(人間国宝)の認定をうけられた
北村武資氏の羅織八寸とのコーディネートセットをご紹介。
どうぞお手元でご愛用いただけるひと品になれば幸いでございます。
【 お色柄 】
[着物]
こだわりの白生地は涼やかな風を通す紋絽の絹地。
芝草の地紋が浮かぶその上質な絹地は
爽やかな水色を基調にして、
意匠には紅葉の模様を表現しました。
繊細な絞りと細やかな手刺繍、
そして煌く金彩によって夏の爽やかな風情を生み出しています。
画面上でお分かりいただけますでしょうか。
一つ一つのお柄と絞りが、溶け込むように…。
計算されつくした絞りの凹凸の陰影。
見るほどに惹き込まれる一品でございます。
[帯]
サラリと夏姿に涼やかさを添える、清雅な糸使いで綾なされた模様。
清雅な白で織りなされました。
大小の菱模様が美しく織り成された立体感あふれる面持ち。
ここまで上品な美しい羅織物には、なかなか出会うことができないかと存じます。
本当にお手にとって触れてただけないのが残念ですが、
通常の羅に比べわずかに地厚ながらも非常に軽く、
シャリ感のある仕上がりとなっています。
シンプルながらその意匠美、機能美、そして組織美を追求した、
人間国宝が奏でた逸品をお届けいたします。
【 重要無形文化財技術 「羅」について 】
北村武資氏の作品は、いずれも伝統的な織物を構成する要素に変化を加え、
現代の美として甦らせることを意図して生み出されたものです。
国内外に知れ渡る名匠の美技。
「現代に生きる織」を志向し、古代技術の復元に留まらず、
新たな織物美の創出を志すその作風は、国内外で高い評価を得ています。
平安時代以降、歴史上から姿を消し、ようやく大正末期ころから昭和にかけて、
喜田川平朗氏らにより羅組織の復元が試みられるようになりました。
そして羅に魅せられた北村武資氏の手によって復元され、今日に至っております。
羅とは搦み織りの一種で、
太撚の絹糸を使い、振綜(ふるえ)という経糸を自在に動かせる装置を備えた機で織ります。
1本の経糸が左右の経糸と捩れ、
そこに緯糸を通して搦みを固定し網目状の隙間をつくっていきます。
この本物の羅は、決して織機でできないことなどから、西陣でもほとんど作られておりません。
【 北村武資(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年 】
1935年(昭和10年)8月18日生。
1995年(平成7年)重要無形文化財保持者「羅」保持者に認定
2000年(平成12年)重要無形文化財保持者「経錦」保持者に認定
2022年(令和4年)3月31日没 享年86歳
早くに父を亡くし、15歳から西陣の機屋に働きに出て、
そこで基本となる技術を習得、1959年には
初代・龍村平蔵の織の世界を継承する
龍村美術織物に入社。
1960年に京都市北区紫野に小さな機場を借りて
独立後は『織とはなにか』を研究、高度な製織技術を
精力的に探求し、裂の復元や再現、織の技術の発展に
尽力している。
【 略歴 】
1951年 京都西陣で織物業に従事
1962年 法衣金襴制作技術者として独立
1965年 第12回日本伝統工芸展入選
1968年 第15回日本伝統工芸展 NHK会長賞受賞・日本工芸会正会員
1971年 京都国立近代美術館「染織の新世代展」
1983年 「亀甲花葉文経錦」文化庁買上
1987年 「忍冬花文羅」京都府立総合資料館買上
1990年 京都府指定無形文化財保持者「羅」「経錦」認定
MOA美術館岡田茂吉賞工芸部門大賞受賞・日本工芸会理事
1994年 第41回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞受賞
1995年 重要無形文化財保持者「羅」認定
日本伝統工芸展等の鑑・審査員を歴任[2]
1996年 紫綬褒章受章
2000年 重要無形文化財保持者「経錦」認定
2005年 旭日中綬章受章
2022年 3月31日没 享年86歳
【 染元について 】
創業は80年前程。
絞り染めを中心として創作されていた染匠さんから独立されて、こつこつとものづくりを続けられています。
そのこだわりは確かなもの。
社長自ら職人さんとじっくりと話し、作品ひとつひとつに向き合って創作されています。
白生地の選定から、図案・配色、そして加工は海外ではなく京都での絞り染めと刺繍、金彩加工に至るまで。
手にとっていだければそのこだわりがひと目でおわかりいただけることでしょう。
昨今、絞り染めの作品のそのほとんどは中国でされています。
決してコストを抑えた中国絞りが悪いというわけではございません。
しかしながら日本には千数百年に及ぶ、絞りの歴史・伝統があり、
その技は今も受け継がれて、少ないながらも様々な作品が生み出されています。
絞り染めは、すべて手仕事。
ひとつひとつの絞りに匠の真心と愛情が込められ…
そのやさしさが、人々の心を魅了します。
[着物]
絹100%
断ち切り身丈185cm 内幅36.5cm(最大裄丈69cm 肩巾袖巾34.5cm)
[帯]
絹100%
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
人間国宝・故:北村武資製
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン パーティー、お付き添い、お食事会、芸術鑑賞、お出掛け、ご旅行など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
湯のし1,650円+衿裏2,200円+海外手縫い仕立て35,200円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+14,300円(税込)
※刺繍・絞り加工がされている商品の場合は【湯のし1,650円→手のし3,300円】に変更となります。
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