商品番号:1549260
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
流通にはのらない稀少な工芸品。
今では忘れられている手仕事の貴重さ…
非常に珍しい、北国八戸の工芸帯が入荷いたしました。
古くは防寒と補強を兼ねた実用品として生まれながら、
次第に刺し子ならではの装飾美へと昇華してきた伝統技法。
整然と配された菱文様が幾何の美を奏で、
素朴でありながら端正な佇まいを見せています。
民藝の精神と都会的な洗練が共存する、通好みの一条でございます。
お目に留まりましたらどうぞご覧下さいませ。
【 お色柄 】
麻地でありながら、しなやかで地厚。
深い深い濃紺地に、白の綿糸が生み出す美しい菱形のハーモニー…
梅の花にそろばん珠、牛の鞍の古典文様と手仕事の温もりを同時に感じさせます。
ざっくりとした織り地が素材感を引き立て、控えめながらも芯のある印象を与えます。
その一針一針に込められた手仕事の温もりが、
装いに静かな誇りと品格を添えてくれることでしょう。
流行にとらわれず、自分らしい美意識を大切にする方にこそお勧めしたい、
南部の手技が息づく一条です。
時を超えて受け継がれてきた文様は、あなたの日常にも確かな存在感をもって寄り添ってくれる筈…
静かに、そして力強く纏っていただきたいひと品です。
【 南部菱刺しについて 】
八戸を中心とする青森県南部地方で作られている「南部菱刺し」。
その発祥は、今から約200年前にまで溯ります。
当時の人々は麻や芋麻の着物しか着ることを許されておらず、木綿は糸として使用するものと決められていました。
そこで女性たちは、補強と保温のために麻に木綿糸を刺し、厳しい北国の生活をしのいできたのです。
この技術が現在にまで受け継がれ…
ウメノハナ・キジノアシ・ヤバネ・ベコノクラ・クルミ・ソロバン玉等、美しく素朴な名をもつ文様となり、暗い北国の農民の心に、美しい花を咲かせてきたのでしょう。
しかし近年、このように製作時間を要する手仕事は、すたれ憂慮されてまいりました。
これを惜しむ少数の人たちが努力した結果、新しい時代に合った作品としてよみがえり、北国の女性の真心のこもった民芸品となっております。
「津軽こぎん」の刺し方が奇数律で筋目をひろうのに対し…
「南部菱刺し」は、偶数律に刺していきます。
そのためこぎんより模様の発展に制約を受けることになりますが、それでも南部の人々は大小の菱形を交錯させたり連続させるなどのほか、色糸を使って多彩な変化をつけて、すばらしい意匠効果を創案されています。
麻100%(刺繍糸:綿糸)
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
こちらの帯は長尺ですので、仕立て上がりの長さを約3.9mまでご指定いただけます。
※ご指定のない場合は弊社標準の約3.6m前後で仕立て上がります。
おすすめの帯芯:綿芯「松」
お太鼓柄
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご年代は問いません
◆着用シーン 行楽、お食事、お出かけ、趣味のお集りなど
◆あわせる着物 小紋、織の着物
長尺の帯ですので、長さをご指定下さい。
※ご指定のない場合は標準の長さで仕立て上がります。
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「松」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,650円※綿芯「松」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,650円※綿芯「松」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+1,650円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。
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