商品番号:1527683
(税込)
【 仕入れ担当 中村より 】
温もりある表情、味わい深い一条。
穏やかなムードに、根付く伝統の米沢織。
「白」のマークでお馴染み老舗≪白根澤≫織物より、
手括りの絣模様が入った、
紅花染めの袋帯のご紹介でございます。
この度産地に直接買い付けに行ってきました!
その中で出会えたおひとつ。
現実的なお値段でご紹介することがまず叶わない
そのほとんどに紅花が使用されたお着物。
今回のお品は地染こそラックダイによるものですが、
この美しいお色は紅花染を何度も重ねられた証。
お品自体、なかなかご紹介の少ない機屋さんのお品でございます。
レアな一品、どうぞお見逃しなさいませんようお願い致します!
【 お色柄 】
銘:夕焼け
鮮やか赤色の濃淡で横段を織りなした紬地。
横段に絣を加えたシンプルながらこだわりの仕上がり。
そしてこのお色…
トゲのある紅花。
朝露を含んで柔らかいうちに花びらを手摘みするそうですが
染料の原料の採取にどれほどの手間暇がかかるのか…
その苦労がおもいやられます。
更に…そこから摘んだその花びらを天日干し。
乾燥の工程を経て赤味を帯びた花びらを水にひたし、
にじみ出た黄色色素を捨てた後、手で押し揉み
黄色色素を完全に抜き切る。
そして、色素を抜いた花びらを煎餅状にした
保存用の「花餅」を作成。
染色を行う際にはその花餅に、黒焼きした藁の灰汁
(アルカリ性溶液)を加え、触媒として烏梅(梅の実に
灰の粉をかけて燻したもの)を用いることで紅花独特の
赤を得る準備が整います。
このように染料を得るまでにも手間暇がかかりますが、
染の工程を何度も繰り返さなければなりません。
【 白根澤について 】
米沢織の織元
1770年(明和6年)創業
1881年(明治14年)明治天皇が実演御覧。
その後も宮内省からの御買上や、皇后様御用などの
栄誉にあずかり、昭和、平成の時代には全日本新人染織展や
日本伝統工芸染織展の入選他受賞多数。
老舗の織元が保存する明治時代に織られた生地を細かく分解、
複雑な組織に加え、絹本来の艶を生かすため無撚糸を使用し
復元した「絲織」や、 経糸、緯糸を絡めることによって
隙間を作り透かしを表現する、もじり織が特徴の「涼風」
など、その高い製織技術を生かした作品を創作している。
当代は十一代目で白根澤義孝。
【 受賞歴など 】
宝歴年間 上杉鷹山公、米沢織産業復興と共に織物業を手がける
明治年間 明治天皇白織実演御覧
農商務大臣大隈重信より一等褒賞受賞
宮内省御買上2回、皇后職御用1回
昭和年間 通商産業大臣三木武夫より表彰状受賞
内閣総理大臣大平昌芳より褒賞受賞
第11回、第12回新人染織展覧会
第25回日本伝統工芸染織展
平成年間 第14回、第15回全日本新人染織展
第37回日本伝統工芸展などにおいて入選多数
上杉鷹山生誕250年祭鷹山フェスティバルグランプリ受賞
米沢織物新作求評会経済産業大臣賞受賞
米沢織きものグランプリinKyoto グランプリ賞受賞
令和 宮城県芸術協会 杜のみやこ工芸展 山形県知事賞受賞
【 米沢紬(米沢織)について 】
国内最北の織物産地である山形県の米沢市を
中心とした地域で生産されている紬織物の総称。
通常一産地に一つの布と言われるが、米沢織には
長井紬、置賜紬、紅花紬などの複数の紬織物がある。
1601年(慶長六年)藩主上杉景勝の側近だった
直江兼続が藩の収益拡大を図るため、織物の素材となる
青苧(あおそ)や絹を生む蚕の餌となる桑、染料となる
紅花などの栽培を奨励した事に端を発す。
江戸後期の九代藩主・上杉鷹山が養蚕業を奨励、
本場・京都から織物師を招き研究開発を行った事で
織物産業が飛躍的に発展。
この時期に紅花や藍、紫根などの植物染料で
糸を染めてから織る先染めの技術が確立された。
現在は若い世代の作り手がその技術を引き継ぎ、
約30社あまりのメーカーが切磋琢磨しながら、
それぞれ異なるものづくりに励んでいる。
絹100% 長さ4.5m
お柄付け:全通柄
耳の縫製:袋縫い
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、お食事会、お茶席、お稽古事、街着、ランチなど
◆あわせる着物 お洒落訪問着、付下げ、色無地、小紋、織のお着物など
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