商品番号:1513692
(税込)
【 仕入れ担当 岡田より 】
創作図案家【 若松華瑶(わかまつかよう) 】の
正倉院のデザインを唐織にて帯に織り上げた、
特選袋帯のご紹介です。
古典由来の意匠をモチーフにした、完成度の高いデザインで、
正統の古典に沿いながらも、個性を忘れず活かす
お着物好きの方におすすめのお品でございます。
【 お色柄 】
薄手に織り上げられた、おだやかな光沢を浮かべる金地に、
ボリュームある唐織にて、花に獅子狩連珠紋が
バランス良く織り描き出されております。
【 商品の状態 】
画像のような箔の黒変、中無地、裏地に
錆糸(さびいと:糸が一部黒い)などがございます。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
ご了承の上、お目に留まりましたらお値打ちにお求めくださいませ。
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初代 若松華瑶について
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能装束研究家・創作図案家
京都・西陣の織物問屋に生まれたが、帯問屋の
山岸重助商店に奉公して出世し、「若松」を名乗る。
卓越した創作図案家、能装束研究家として
粋を極め西陣織の発展に尽力した。
考案に行き詰まることなどなく、湧き出るアイデアを
持て余し、最盛期は多くの弟子を抱えで1カ月に
150~200枚を創案。その創案は現在の西陣の
帯地製作の指標となる優れた図案となっている。
工房を作り職人を育てながら昭和の能装束を制作。
新しい図柄の創案に尽力。西陣織の中でも唐織で
世界に能の精神を伝えようとした。
1974年『昭和能装束百種』を完成後急逝。
初代亡き後は二代目として娘が若松華瑶の名を継ぎ、
株式会社若松を継承。
偉大なる数々の美を守ると同時に、時代の求める
新たな作品に挑み続けている。
【 略歴 】
1895年 京都市に生まれる
1910年 京都市立第三高等小学校高等科を卒業
西陣織物業山岸重助商店に入社
1918年 西陣織物株式会社設立に伴い山岸商店を代表して入社
1923年 独立自営を志し、上同社を退社
京都市室町御池上ルに「西陣織物業者若松清一商店」を
開店独立する。(現在の「株式会社若松」の前身)
1925年 京都市上京区芦山寺通大宮西入ル上ルで
西陣織物製造業華瑶工場を設立
1930年 第一次能装束研究会を興し能装束並びに
能装束裂地を髙島屋東京店を通じ内外に頒布する
1932年 能装束の製作の傍ら染色デザイナーを志し
画員数十名を養成する
1942年 戦争勃発により一切の業務を停止。
その後東条英機首相の私設秘書となる
1947年 GHQの好意により技術保存を目的として生糸の配給を受け
第二次能装束研究製作に着手
1950年 二科会工芸部会員になる
1951年 東西の老舗を一堂に集めそれぞれの持つ技を
競い合う会を発案、第一回東西名匠老舗の会が、
髙島屋東京店で開催される
1958年 行司装束第一号を製作 第二十二代木村庄之助氏に贈呈
1963年 能祖と云うべき世阿弥六百年祭を記念して
新興昭和能装束五十着の製作に取り組み
第一号「金地九重菊文」を製作
1964年 ニューヨークにおける世界博覧会に昭和能装束の一部を展示
1966年 1970年に大阪で開催される万国博覧会出品を目標として
後期五十着の製作に着手
1967年 財団法人日本相撲協会から行司装束製作や
その他の功績により木戸御免の栄を受ける
昭和能装束前期五十作が完成
1973年 財団法人日本相撲協会を通じ中国へ行司装束
「蜀紅綿八ツ藤文」を贈呈(現在北京博物館に収蔵)
1974年 昭和能装束後期五十作完成しこれを発表。
(前期と合わせて百種完成)
1974年 死去 享年78歳
能装束および行司装束の研究功績により銀盃一個賜る
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二代 若松華瑶について
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幼い頃より日本舞踊を習い、自身のリサイタルにて
六世藤間勘十郎師の指導の下、金島桂華氏による
舞台背景の前で『紅葉狩』を舞うなど、古典芸能への
造詣が深く、小松均氏をはじめ、日本画家とも広く交流。
父である初代若松華瑶亡き後は初代の意匠を受け継ぎ
「若松華瑶」の唐織が多くの人に愛用されるよう、
現在もその研鑽された美を追求し、帯地業を中心に
創作し続けている
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唐織について
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生地は三枚綾組織(西陣で錦地:にしきじと
呼ばれる組織)で、多彩な色糸を用い、お柄を
刺繍のように縫いとりで織りだす技法。
緯糸(よこいと)ニ越の間に、絵緯糸(えぬきいと)
一越を挟み込むように製織される。
古くは能装束に用いられ、最大の特徴である
刺繍のようにも見える立体感で、現在は高級帯地をはじめ
婚礼意匠などにも用いられる。
元々は中国から渡来した織物の総称。
絹100%・金属糸風繊維除く
長さ約4.4m(お仕立て上がり)
柄付け:六通柄
耳の縫製:かがり縫い
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、パーティー、お付き添い、観劇 など
◆あわせる着物 黒留袖、色留袖、訪問着、付下、紋付き色無地、江戸小紋 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。
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