商品番号:1508547
【 仕入れ担当 中村より 】
西陣の帯問屋さん達から、いいもん屋さんと呼ばれる梅垣織物。
老舗の中でも特に意匠にこだわった帯を創作する機屋さんです。
伝統を重んじた古典のフォーマル帯には定評があります。
また、名門なればこそ、現代の着物文化に沿う先進的な創作に意欲的で、
その作品はプロのみならず、多くのきものファンから多大なる評価を受けていらっしゃいます。
シンプルなデザインにぎゅっと凝縮された、
老舗名機ならではの織味と絹の最高のハーモニー。
名門の溢れ出す創作力の結晶の逸品をご堪能くださいませ。
【 お色柄 】
【 鱗文 】
しなやかな薄手の帯地。
その軽く上質な帯地には、
シンプルでありながらどこか味わい深い鱗文が織りなされました。
織り込まれている箔糸からこだわっているのでしょう…
手切りの引箔の味を出す為に三種類の切数の異なる箔を乱引きしています
光を受けて美しく輝く様はさすが一流機屋と呼べるもの。
さらに触れて感じる、驚くほどしなやかな風合いが、
締め心地の良さを予感させてくれます。
手織りでしかなし得ないこの織り味。
「引箔」は、三椏(みつまた)や楮(こうぞ)で作った和紙に目止めをし、
その上に金箔、銀箔、プラチナ箔、真珠、らでん、漆など、大変
高価な素材を使ってさまざまな柄を作ったものです。
その薄い金銀箔を張った無地のものや、漆に顔料を混ぜて多彩な色を出したもの、
それらを組み合わせて模様を表したものを極細に裁断し、それを一本一本丁寧に
織り込んでゆきます。
和紙に片面だけ色柄を付けたものなので、裏返ると土台の紙が見えてしまう
大変難しい作業。したがって「引箔」を織り込む場合は一度「機」を止めて
ヘラで一本一本引き揃えるように織り込まなければなりません。
色数は極力抑え、粋な印象に仕上げた究極の一条。
シンプルなデザイン、抑えた配色ゆえに生きる、力ある意匠美。
一流の織技術が成しえた、風格溢れる一本に仕上がりました。
訪問着や付下げ、色無地などに合わせて
これまでにない洗練された装いをお楽しみ頂けるお一つです。
洒落深い余韻を残しつつ…上品な着姿をお楽しみくださいませ。
【 西陣織について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年2月26日指定)
多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で
生産される先染の紋織物の総称。
起源は5〜6世紀にかけて豪族の秦氏が
行っていた養蚕と織物とされ、応仁の乱を期に
大きく発展した。
18世紀初頭の元禄~享保年間に
最盛期を迎えたが、享保15年(1730年)の
大火により職人が離散し大きく衰退。
明治期になりフランスのリヨンよりジャカード織機を
導入した事でこれまで使用されてきた空引機
(高機)では出来なかった幾多の織物が
産み出され量産が可能となった。
織機はおもに綴機、手機、力織機の3種類で
企画・図案から意匠紋紙、糸染、整経、綜絖、
金銀糸、絣加工等多くの工程があり、これらの
一つひとつの工程で熟練した技術者が丹念に
作業を行っている。
西陣織には手の爪をノコギリの歯のように
ギザギザに削って図柄を見ながら織り上げる
「爪掻本綴織」、「経錦(たてにしき)」、
「緯錦(ぬきにしき)」、「緞子(どんす)」、
「朱珍(しゅちん)」、「紹巴(しょうは)」
「風通(ふうつう)」、「綟り織(もじりおり)」、
「本しぼ織」、「ビロード」、「絣織」、「紬」など、
国に指定されているだけでも12種類の品種がある。
「西陣」および「西陣織」は西陣織工業組合の登録商標である。
絹95% 金属糸風繊維5% 長さ約4.35m(お仕立て上がり時)
西陣織工業組合証紙No.442 梅垣織物謹製
耳の縫製:かがり縫い
おすすめの帯芯:綿芯
全通柄
◆最適な着用時期 袷(10月~翌年5月)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、パーティーなど
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地