【 仕入れ担当 中村より 】
「人間国宝は誰でもなれるが、
自分は誰にも真似出来ない織物を作りたい」。
この御方に触れずに西陣織の歴史は語れない程、
西陣において伝説的人物。
生涯を終えるその時まで織の世界の発展を見て、
後世に残る「良い物」を創り続けた
【 故・山口伊太郎(やまぐち いたろう) 】
氏のお言葉でございます。
その偉大なる功績はもちろんのこと、
着物に接するお方なら誰しも
一度は聞かれたことのあるはず…。
後にも先にも人間国宝の推挙を断ったお方は
このお方だけではないでしょうか。
この度ご紹介致しますのは【 故・山口伊太郎 】氏が
その渓流を脈々と受け継ぐために
大正9年に起こした会社【 紫紘(しこう) 】。
そこで生み出された作品でございます。
氏の死後、伊太郎翁考案作品の意志を継ぐ
その者たちが作り出す逸品の数々は、
技術の粋を凝らし、贅沢を尽くし、
そして一般には流通することもなく、
問屋筋を通ることなく専門店に行くものがほとんど。
織り上げ本数も少なく、お取引も限られているという、
高級帯の一つでありながら
全国的に根強いファンがいらっしゃる一流機屋でございます。
この度、とある問屋さんがお抱えであった一条を
まとまった数仕入れることが叶いました。
ここまでお品物が揃うことは中々無く、
まとまったことでお値打ちにて
ご案内することができております。
ひとつひとつがまた出会えるかはわからない秀作たち。
期間限定のビックチャンス、
お乗り過ごしの無いようにお願い致します。
【 お色柄 】
銘[ 彩扇松 ]
見る者をうっとりとさせる…。
上品に光を蓄えて見事な迫力を映し出す金の引箔地。
ひと目で良きものとわかる、
しっとりと気品漂う極上の引箔地でございます。
お太鼓に表現しましたのは、地の金と住み分けを行い、
同系色でありながら荘厳な美しさを醸す
[ 彩扇松 ]と銘打たれた意匠でございます。
松葉の一本一本まで丁寧に生き生きと。
帯地全体に漂う高級感。
ご着用年齢幅も広く、色留袖から訪問着、
紋付色無地などフォーマルな場において
ハイグレードな帯姿を叶える一条としてぜひに。
残された技術を正当に継承される織手、
その偉大なる功績を、
私たちも末代まで大切に伝えていければと存じます。
絹100%・金属糸風繊維除く 長さ約4.35m(お仕立て上がり時)
柄付け:お太鼓柄
耳の縫製:かがり縫い
おすすめの帯芯:綿芯「松」
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 披露宴、式典、レセプション、観劇、パーティー、コンサートなど
◆あわせるきもの 黒留袖、色留袖、訪問着、色無地、付下げなど