【 仕入れ担当 中村より 】
琉球紅型の第一人者、城間栄順氏。
長く仕入れをしておりましても、栄順氏の作品は、
常に心惹きつけられる魅力に満ち満ちております。
今回ご紹介のお品は藍型の希少な逸品。
麻の風合いに藍の美しさをお楽しみいただける逸品に仕上がりました。
栄順氏の愛する海の意匠を表した良柄の一条。
夏前の良い時期に美品のお品を仕入れることができました!
バイヤーが自信をもっておすすめさせていただきますので
まずはどうぞ、じっくりとご覧くださいませ。
【 お色柄 】
なんと夏らしい表情を見せるお品なのでしょう。
本品は夏に最適な薄手の大麻地に藍の濃淡でお柄をあしらった逸品。
お柄には、珊瑚に巻き貝、チョウチョウウオなどの
琉球の海の生き物を込めた雪輪がバランスよくあしらわれて。
よく観察されているからこそ、実際の生き物の姿を保ちながら
うまく型に向くようにアレンジされている。
流石でございますね!
そして、お色も引き締まって見える藍型。
夏の素材には極彩色も素敵ですが、青という色彩の
視覚的涼感もお楽しみいただけますので大変好まれております。
合わせられるお着物としては宮古をはじめとする上布、
もちろんのこと芭蕉布などの自然布、同じ琉球の産地のものでしたら
琉球かすりの壁上布、染め物でしたら夏の小紋などにあわせて。
【 城間栄順(しろまえいじゅん)について 】
紅型三宗家城間家15代
日本工芸会正会員
沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者
城間びんがた工房代表
1934年沖縄県・那覇市生まれ。
琉球王朝時代から続く紅型の三大宗家のひとつ、
城間家の15代目。戦後の混乱の中、紅型の復興に
尽力した城間栄喜の長男として生まれ、父より
城間家の伝統技術を継承。
魚や海、沖縄の大自然をモチーフにした
独自の世界観を織りなす作品をつくりだしている。
【 経歴 】
1934年 沖縄県首里市(現在・那覇市)に生れる
1959年 首里高等学校を卒業 家業の紅型に専念
1963年 沖縄美術展覧会(通称沖展)染織部門奨励賞受賞
1965年 沖展準会員に推挙
1966年 沖展準会員賞を受賞
1987年 城間栄順紅型展(青砂工芸館)
1997年 沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者認定
「現代の名工」表彰
2006年 城間栄順紅型作品展「宝布に華咲かち」
(那覇市民ギャラリー、時事通信ホール・東京)
2015年 城間びんがた三代継承展(沖縄県立博物館・美術館)
2022年 城間栄順米寿記念「紅(いろ)の衣」展
(沖縄県立博物館・美術館)
【 受賞歴 】
1960年 第12回沖展 入賞
1965年 第17回沖展「帯地A」奨励賞、準会員推挙
1966年 第18回沖展 準会員賞
1969年 第21回沖展 準会員賞、会員推挙
1985年 第19回沖縄タイムス芸術選賞 奨励賞
1991年 第25回沖縄タイムス芸術選賞 大賞
2001年 第36回「西部工芸展」正会員賞
2002年 第49回日本伝統工芸展 NHK会長賞
2008年 第52回沖縄タイムス文化賞
2009年 県文化功労者表彰
2012年 叙勲旭日双光章
2016年 第63回日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞
麻100% 長さ3.65m(御仕立てあがり)
※藍はその特質上、摩擦や湿気による
色落ちが生じやすくなっております。
藍止め加工をいたしましても、藍が落ち着くまでに
汗や摩擦で色が移る場合がございますのでその点ご留意くださいませ。
◆最適な着用時期 盛夏(7月~8月)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、お稽古事、街着、ランチなど
◆あわせる着物 上布などの夏紬など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。