【 仕入れ担当 中村より 】
美しい豊かな色彩。
その合間から除く絣。
確かな技術により手間暇かけて制作された、
手織りのぬくもり溢れる希少な工芸品をご紹介いたします。
極上の木綿布・出雲織。
今回のお品は出雲織を確立された、青戸柚美江(あおとゆみえ)氏の作品です。
弊社でのご紹介出来る機会はとても少なく、
お仕立て上がりでのご紹介は片手にも満たないほどでございます。
今回のお品は色紙もついた確かなもの。
お着物との出会いも一期一会。
ぜひこの機会にご検討いただきたく存じます。
【 色柄 】
ふっくらと心地よく、しなやかな地風の木綿地。
表現されましたのは「 市松 」と銘打たれたお柄。
素朴な暖かさの漂う白と、
凛とした藍の色彩を、
実に繊細に織り込み描き出された市松文様。
見事なグラデーションが本当に美しい仕上がりでございます。
独特の工芸としての価値を持つ味わいは、少し織りに詳しい方が見られたら、
すぐに上質の御品であることがお分かりいただけましょう。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れてまいりましたが、
大切に保存されていたのでしょう、美品でございます!
絣の足がアクのように見えますが風合いでございますので
お手元で現品を確認の上、お値打ちに御召くださいませ!
【 青戸由美恵について 】
染織工芸作家(出雲織)
「出雲織」の第一人者
隣県の島根県安来市の農家青戸家へ嫁ぎ
13人もの大家族であったため、生活の
一助になるようにと機織を始めた。
生まれ故郷の伝統の弓浜絣をもとに、
創作性や芸術性の高い木綿のきものを
製織する一方、出雲の織物の研究、復興にも尽力。
第41回日本伝統工芸中国支部展・鳥取県知事賞などを受賞。
染色、織り、のすべての工程を一人で行っている。
鳥取県安来市にて伝統的な技術を基本としながら
木綿に限らず絹や天蚕、蓮糸など様々な素材を用い、
自身で綿を育て、手紡ぎの糸を草木や本藍で染め、
手機にて織り上げた力強く、個性豊かな着物や帯を
創作している。
【 経歴 】
1927年 鳥取県米子市の生まれ
1946年 隣県の島根県安来市の農家「青戸家」へ嫁ぐ
1958年 機織を開始
【 出雲織について 】
島根県安来市を中心に織られている織物
技法は経横緯絣で、木綿を藍、草木の染料で
染め上げ製織される。
別名「浜絣」とも
久留米絣などの影響を受けつつ独自の柄を
作り出した山陰地方に伝わる広瀬絣、弓浜絣、
倉吉絣など絵絣の技法から発展、江戸時代に
技法が確立した。
その模様は創造的かつ独創的な感覚で配列されている。
倉吉や広瀬の、当時の工業化された商法絣
(買い絣)とは異なり、農家の一角で
つつましく織られてきた自前絣の一種。
明治、大正頃まで出雲は九州の筑後と共に
正藍手織絣の代表的産地であり、当時は
機織りが嫁入り前の必須科であったが
後に機械織と化学染料の発達に伴い、
手織絣は激減。
現代ではほぼ姿を消し、ごく一部の人だけが生産に
従事している。
表裏:絹100% 縫製:手縫い
居敷当てあり・背伏せなし
絽衿裏がついております。
身丈(背より) | 155cm (適応身長160cm~150cm) (4尺0寸9分) |
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裄丈 | 66.5cm(1尺7寸6分) |
袖巾 | 34cm(0尺9寸0分) |
袖丈 | 49.3cm(1尺3寸0分) |
前巾 | 27cm(7寸1分) |
後巾 | 32cm(8寸4分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈68cm(1尺8寸0分) 袖巾34.5cm(9寸1分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、芸術鑑賞、女子会、街着など
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。