商品番号 1492385

【鷹ヶ峰 しょうざん】 特選華夾纈袋帯 ≪御仕立て上がり・中古美品≫ 「花鳥唐草紋」 幽玄なる表情…蘇る幻の技法。

売切れ、または販売期間が終了しました。

【 仕入れ担当 田渕より 】
ふんわり、幽玄、幻想意匠美。
染織の名門、しょうざんより…
幻の染技法・本夾纈(きょうけち)をモチーフに、しょうざんならでは
染めの表現で意匠を配した特選袋帯をご紹介いたします。
その風情を是非是非お手元でご堪能下さいませ。


【 お色柄 】
天平の人々は、まさにその表情に魅了されたのではないでしょうか。
夾纈の風情を、現代の染め技法の粋を集め、忠実に表現致しました…

さらりとして、オーガンジーのような質感の、
櫛織によるよろけた質感の帯地を、シックな黒色に染上げてございます。

ふんわり、ほのかな光沢に地紋の生み出す陰影の奥行き。
そのこだわりの帯地の上に、地色に引き立つお色使いにて、
花鳥が表現されております。
繊細に、やさしく、たおやかに…
けぶるような表情がなんともやわらかで多彩な彩り。

また、意匠の一部にほのかに施された金彩と箔の加工には、
工芸品のような輝きを含んで。幻想的に浮かび上がる意匠に、
悠久の時が、あらわされました。

また、中の帯芯には、金糸を織り込んだものをそっと忍ばせ、
よろけた地風の合間から煌めきが感じられる仕上がり。
量産できるものではございません。

おきもの通の方にも、ぜひともご覧いただきたいこの仕上がり。
どうぞじっくりとご照覧いただければと思います。

訪問着、付下げ、色無地、あるいは織きものなどにあわせて。
お手元で末永く大切にしていただける方に…
心を込めて、お届けいたします。


【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。


【 夾纈について 】
聖武天皇の宝物庫「正倉院」には、
数多くの染色裂が残されております。
そのうち、その当時(天平時代)に創られた裂が「天平の三纈」と
呼ばれるものでございます。

絞り染めの、「纐纈(こうけち)」。
ろうけつ染めの、「臈纈(ろうけち)」。
そして板締めの、「夾纈(きょうけち)」。

「夾纈」は、その技術の難しさより現在ではほぼ用いられていない、幻の染技です。
「夾纈」の「夾」は文字通り「はさむ」を意味します。
透かし彫りした板の間に布を挟み、透かした隙間に染料を注ぎ込みます。
板で締められた部分は防染され、透かしの形に模様ができあがる――
一見単純なように思われますがこれが本当に難しく、現在でもこの技法には、
多くの謎が残されております。

何故それほどまでに難しいのか…
まず第一に、「夾纈」に用いる板は、完璧に平らでなければなりません。
染料は液体ですから、目に見える程度の平らな板ではわずかな隙間から
染料が入り込み、染めようとする形がくずれてしまいます。
二枚の板面が「寸分の隙間もなく」合わさらなければ、防染はできません。

また次に、布を板に挟んで防染するには圧力を加えなければなりませんが、
その圧力は、これもまた完璧に一様でなければ、全体の防染度にむらが
できてしまいます。しかし、透かし彫りした板に平均的に圧力を掛けるのは、
実に困難なことです。
現代でも難しいこの技術を、当時の人達はどのように解決したのか…
一心に磨きぬいた職人技に頼ったのでしょうか。
今となっては、知る由もございません。

簡単な原理ながらも、実際に染めるのには困難を極める「夾纈染」。
その一番の特徴は、「染めのやわらかさ」かと思います。はっきりとお柄が
現れる臈纈とは正反対に、木片で挟み込まれて防染された意匠は、ふうわりと
奥底から浮かび上がるかのように、実にやわらかに、幻想的なムードをまとって
浮かびあがるのです。

商品詳細

- 素材・サイズ

絹100%(金属糸風繊維除く) 
長さ約4.6m
耳の縫製:袋縫い
お太鼓柄

- おすすめTPO

◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>

◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません

◆着用シーン パーティー、お付き添い、観劇、芸術鑑賞、お食事など

◆あわせる着物 洒落訪問着、付下げ、色無地、小紋、御召など

※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。

お仕立て

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(ガード加工 帯)
(パールトーン加工 袋帯)