【 仕入れ担当 田渕より 】
通の方ならご存知、
審美眼に優れた着物上級者やプロに愛好家の多い誉田屋源兵衛。
風紋織(櫛織)にて織り上げられた手織りの特選品。
数ある誉田屋さんのお品の中でも根強い人気のあるお品でございます。
しかしながら残念なことにこの櫛織りのお品は現在ではおそらくは定番では作られておりません。
後述いたしますが、これだけ手間をかける作品は今や少なくなり、
聞けば職人もほとんどいらっしゃらないとの事。
ご紹介の機会は滅多とございませんので、
お目に留まりましたら是非ともお見逃しなく!
【 お色柄 】
薄手ながら程よいハリのある櫛織りの帯地。
一越し一越し丹念に櫛で織り上げたその地風は、
経糸緯糸が揺らぐ豊かな表情がなんとも味わい深い仕上がりです。
お柄には矢羽根をあしらった間道模様が
全通に渡って表されました。
しなやかで軽い地風は締め心地もよく、
長時間お締めいただきましてもご負担が少ないことでしょう。
紬や小紋などのお洒落着に。
結城や大島などの上等な織着物にも大変良く似合います。
和のお洒落にワンランク上の上質さを。
織りの歴史と匠の創作意欲がしのばれるような作品ですので、
是非とも存分にお手元でご活用くださいませ!
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 誉田屋源兵衛について 】
1738年(元文年間)創業
京都室町の帯の製造販売の老舗。
現在は十代目である山口源兵衛が、代々受け継がれてきた
技術とともに革新の精神を持って意匠、配色、素材、
一切の妥協を許さず、洗練された帯を作り続けている。
【 沿革 】
1738年 初代矢代庄五郎により、南矢代誉田屋創業、
西陣大火災後の復興に尽力。
1868年 6代目矢代庄五郎より、京都松尾出身の
山口源兵衛が7代目を継承。初代誉田屋源兵衛を名乗る。
西陣帯地大元卸商として「横綱」の称号を得る。
1917年 7代目誉田屋源兵衛没、8代目誉田屋源兵衛襲名、継承。
1933年 8代目誉田屋源兵衛没。9代目誉田屋源兵衛襲名、継承。
1981年 9代目誉田屋源兵衛没、現10代目誉田屋源兵衛襲名、継承。
後、帯作りに専念。
1985年 全国の原始布を素材として個展を開催。
以後、インド、東南アジアの野蚕糸を帯に用いる。
1994年 京都六条の江戸末期の町屋にて創業260周年展。
1999年 「京都誉田屋源兵衛帯ときもの展」開催。
2000年 「誉田屋源兵衛 織りの帯展」開催。
2002年 小石丸企画に対して日経MJ賞受賞。
日本の原種の繭である小石丸の復活と継続、
日本の染色技術の活性化に努める。
2003年 日本文化デザイン大賞受賞。
絹100%
長さ約4.4m
耳の縫製:かがり縫い
全通柄
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 芸術鑑賞、気軽なお食事、街歩きなど
◆あわせるお着物 洒落訪問着、小紋、織りのお着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。