【 仕入れ担当 中村より 】
希少なリング糸を使用した真綿大島紬、
それも良柄の作品を仕入れて参りました。
節ではなく玉のような独特の形状があるリング糸。
古くは結城大島として一般的にも出回っておりましたが、
糸が通常より細く切れやすい為、また
織る際にリング糸を引っ張りすぎると、
着心地の命であるループがほどけてしまうため
一反織り上げるのも、通所の泥大島の約倍ほど日数がかかってしまいます。
職人さんも限られており、年々希少となりました。
最大の特徴は平糸ではあり得ないほどのバイアス方向への伸縮性。
節糸とは異なりリング糸は伸び縮みがあり、
斜め方向への伸縮が効くので、長時間お座りになってお召になられても
お尻や膝が出にくい特徴がございます。
今後ご紹介はお約束できません!
決して安価なお品ではございませんが、自信を持っておすすめできる一枚です。
どうぞお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄】
まろやかで深みがあり、深い黒茶色。
このお色を、是非お手元でご覧いただきたく思います。
その絹地には桜の花模様を織りなして。
たっぷりと一面を埋め尽くし…
女性らしくも創造性ある面持ちに仕上げました。
【 真綿大島紬について 】
皆様は紬糸を使っていないのになぜ大島紬とよばれるかを
不思議に思われたことはございませんか?
ご存知の方もいらっしゃるかと存じますが
正確にいえば現在流通している大島は大島紬ではなく大島絣と呼ばれるものです。
1700年代初めに薩摩藩から奄美大島島民に対し大島紬を献上品にするために
紬着用禁止令が発令されました。その後献上品とゆう名目のため紬糸でおりあげられていたものが
より上質の紬糸からさらに生糸を使用するようになり、糸も細く絣の表現も繊細なものができるようになりこれが現在流通している大島紬の元となりました。
明治の後も紬糸で絣を表わす大島紬は減少し、薩摩紬などと名前を変えながら
極少ではございますが織り続けられていたようです。
結城紬ほど厚みはなく軽やかに、大島のしなやかさの中に
真綿独自のあたたかさをふうわりと感じることができる真綿大島紬。
心地よい地風は、着込むほどにきっとご満足頂けることと思います。
紬通のお方コレクションのおひとつに、ぜひともお勧めしたい逸品でございます。
絹100%
長さ約12.5m 内巾約36.5cm(最大裄丈約69cm)
経済産業大臣指定伝統的工芸品 本場大島紬検査之証、
本場大島紬協同組合の証紙がついております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
5月下旬~6月、9月~10月上旬の単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 芸術鑑賞、女子会、街着、ランチ、趣味のお集まりなど
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸帯、八寸帯、半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
[ 袷 ]
地入れ3,300円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+お仕立代28,600円(全て税込)で承ります。
[ 単 ]
地入れ3,300円+衿裏2,200円+お仕立代28,600円(全て税込)で承ります。
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)