【仕入れ担当 吉岡より】
ここまで綺麗な花織の帯には、そう何度も出会えるものではございません。
本場首里の織物技能保持者、そして国画会会員の祝嶺恭子氏。
首里織といえば真っ先にその名が挙げられます。
祝嶺恭子さんのお品ですと、京都・室町の問屋さんでもめったとおみかけすることがなく、
一般に流通することの無い限られたルートでの販売や別注品がほとんどです。
今回、逸品ものを取り扱う問屋さんの所蔵品を
縁あってご紹介させて頂ける運びとなりました。
たいへん希少なお品でございますので、
お探しの方は、どうかこの機会をお見逃しないようお願いいたします。
【色・柄】
道屯織(ロートン織)は、経糸(たていと)を浮かせて織られます。
品良く艶めくごく深い黒茶色の地に、細かに織り込まれた遊び心。
地にくっきりと冴える、紅色や緋色、蘇芳色など…
立体感のある風合いは、みつめるほどに深みを増してゆくようです。
一見シンプルなように見えますが、少し織りの世界に詳しい方でしたら、
その色彩の中に、織り手の誠実さや根気強さを感じ取っていただけることと思います。
またロートン織りの帯は、綴のように両面お締めいただけます。
心のこもった手仕事の逸品帯。
大切にお届けさせていただきます。
【首里織について】
15世紀頃から琉球王府の首都として栄えた首里。
そこでは、高貴な人々の衣装として、美麗な織物が数々織られてまいりました。
現在はそれを総称して「首里織」と呼んでおりますが、
その技法の種類は豊富で、デザインも実に多彩なものでございます。
首里花倉織、首里花織、首里道屯織、首里絣、花織手巾、煮綛芭蕉布、ミンサー…
これだけ多くの種類が存在する、首里王朝の華麗なる織物の世界。
かつての王府下で発展した、美しい織物たち。
洗練された高い水準であることに間違いはございません。
【祝嶺恭子(しゅくみね・きょうこ)氏について】
1937年 沖縄県那覇市に生まれる
1956年 那覇高等学校卒業
1962年 女子美術大学芸術学部美術学科工芸科卒業
首里高等学校染織デザイン科教諭となる
1977年 全国伝統的工芸品展 内閣総理大臣賞受賞
1986年 沖縄県立芸術大学助教授就任
1987年 沖縄タイムス芸術選賞大賞受賞
1990年 沖縄県立芸術大学教授就任
1992~93年 文部省海外派遣によりベルリン民族学博物館所蔵の
「琉球王朝時代の染織」の調査研究
2002年 沖縄県立芸術大学教授退官、同大学客員教授就任
2003年 祝嶺染織研究所開設
2004年 伝統文化ポーラ賞優秀賞受賞
2023年 「首里の織物」重要無形文化財保持者(人間国宝)認定
現在 国画会会員、沖展会員、沖縄県立芸術大学名誉教授、
沖縄県指定無形文化財「本場首里の織物」技能保持者
2023年に新たな人間国宝に認定
絹100%
長さ約3.6~3.9m(お仕立て上がり時)
首里の織物保存会の証紙がついております。
おすすめの帯芯:綿芯
◇全通柄
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる着物 色無地、小紋、織のお着物
長尺の帯ですので、長さをご指定下さい。
※ご指定のない場合は標準の長さで仕立て上がります。
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「松」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,100円※綿芯「松」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,100円※綿芯「松」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。