【仕入れ担当 田渕より】
礼装用の袋帯が多い中、八寸名古屋帯は創作数も少なく希少。
そして今回は…さらに見かける機会の少ない夏帯を仕入れて参りました。
初代川島甚兵衞氏が京の地に創業以来、長き歴史の中で数々の独自織技法を考案し、
『美しいもの』への飽くなき探求と創造の熱意を織で表現しつづける
川島織物より、希少な羅八寸帯のご紹介です。
有名専門店では1本数百万もする帯を織り上げる川島織物。
創業100年を迎える西陣の老舗帯問屋さんにお願いを重ね、
お値打ちにご紹介が叶いました。
どうぞこの機会をお見逃しないようご覧下さいませ。
【お色柄】
しなやかでハリのある帯地は、シックな葡萄鼠色。
涼やかな透け感の羅織にて襷模様が浮かびあがります。
羅は3本1組以上の縦糸をもじり、あわせ柄をつくっていきます。
1本1本の糸の動きをたどってみて下さい…
熟練の匠にしか表わし得ないそのこだわりが心にしみる絶品。
色数は最小限でも、夏物の涼味、清雅な趣ぎを感じさせる仕上がりとなりました。
あくまでさりげなく、上品に、品格を感じさせる意匠構成が、
いつまでも色あせることない普遍の美しさを演出いたします。
本当に僅かな創作数しか織り上げられておりません。
お探しの方はお見逃しなくお願いいたします。
どうぞこの機会に、夏の逸品を末永くご愛用くださいませ。
【川島織物について】
天保14年(1843年)の創業より現在まで…
全く色褪せることなく、女性を虜にし続ける≪川島≫の帯。
170年以上に渡っておきものに携わってきた老舗だからこその安心感。
決して他の機屋には真似できない風格となって帯地上に現れております。
近代美術織物の礎を築いたとも言われている川島織物。
優れた作品を製織するために一切の妥協を許さず
織物の研究に没頭した、川島甚兵衛の心意気。
それは、今の時代の作品にも脈々と受け継がれております。
【羅について】
羅織物は中国と南米ペルーに紀元前からある特殊な織物で、
特にペルー古文明時代の技法は、親から子へと口承でのみ
伝えられてきた手織物で、中国の羅より複雑な組織とされています。
日本には5~6世紀頃中国より伝えられ、
太撚の絹糸を使い、振綜(ふるえ)という経糸を自在に動かせる装置を備えた機で織ります。
1本の経糸が左右の経糸と捩れ、
そこに緯糸を通して搦みを固定し網目状の隙間をつくっていきます。
絹100%
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
西陣織工業組合証紙No.39 川島織物謹製
六通柄
◆最適な着用時期 盛夏(6月末~9月上旬)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン カジュアルパーティー、お出かけ、観劇、芸術鑑賞、お稽古、お食事など
◆あわせる着物 色無地、小紋、織の着物