【 仕入れ担当 中村より 】
圧倒的な意匠力、見事な絣を見せつける一枚を仕入れて参りました。
ご紹介いたしますのは、有色絣による9マルキ地空きのお品物です。
大島好きバイヤーが自信を持っておすすめできるお品でございます。
2022年奄美大島の生産反数は3,000反を切りました。
今後どんどん手に入りづらくなる良き大島。
その中の一つでございます。
特に地空のお品は難の出やすさの割に、
お値段がつかず機屋さんが進んで制作されないという背景ございます。
希少なこの機会をぜひお見逃しなきようお願い申し上げます!
【 お色柄 】
泥染の深い黒色を基調に、
地空の構図で有色絣による、胡蝶の意匠を織りなして。
しなやかな風合いもぜひお手元でご堪能くださいませ。
帯合わせが楽しくなるお着物かと存じます!
定番としてずっとお持ちいただける飽きのこないセンス。
シンプルなおきものをベースにコーディネートを広げてゆく、現代好みのおきものファン方にもきっとご満足いただけるおすすめ品です。
【 大島紬について 】
大島紬は完成までに二度織られます。
一度目の締め機は、大島紬独特の精密な絣模様をつけるため。
上下の綿糸によってギュッと締められた部分は防染されて染料が入り込まないため、その染まらない部分が絣になります。
その素晴らしい絹糸は、高機による手織りで一糸一糸心を込めて織り上げられております。
一反を生み出すのにのにシンプルな柄のものでも一ヶ月、凝った柄行のものでしたら数ヶ月の月日を要します。
数センチ織り上げては経糸をゆるめて一本一本針で絣をあわせていく根気のいる仕事です。
一ミリ単位のズレも許されません。
また大島の命とも言うべき泥染めは、
テーチ木(車輪梅)の液で数十回も繰り返し染めることから始まります。
テーチ木のタンニン酸によって、赤褐色に変わった絹糸を、
今度は泥田につけて何度も染めます。
タンニン酸と泥に含まれる鉄分が化合して糸はやわらかくなり、
決して化学染料では表わす事ができない独特の渋みのあるダークな色調に染め上がります。
手織りの大島独特の滑らかな手触りとシワになりにくい性質。
着れば着るほど着心地がよくなる素晴らしい風合い。
きっと、母から娘へと末永く大切に大切に受け継いでゆけることでしょう。
絹100%
長さ約12m 内巾36cm(最大裄丈約68cm)
本場奄美大島紬織物協同組合の証紙がついております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、女子会、街着、趣味のお集まり、行楽など
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸帯、八寸帯、半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。