【仕入れ担当竹中より】
かの有名な弐代目山科春宣氏の作品をご紹介いたします。
今回はなかなかお目にかかれない紬訪問着のお仕立上がりです。
欲しいと思って手に入る作品ではなかなかございませんので、
お目に留まりましたらどうぞお見逃しなく!
【商品の状態
リサイクリ品として仕入れてまいりましたが、
大切に保存されていたのでしょう、美品でございます!
お手元で現品を確認の上、お値打ちに御召くださいませ!
【お色柄】
淑やかに、気品を感じさせるその表情。
豊かな個性と落ち着きある美しさを兼ね備える…
まさにお召しになる方の視点で創作された逸品でございす。
大正元年生まれ、東京都出身の山科春宣は、日本工芸会正会員、
工芸染織の分野における重鎮作家として知られております。
京都に移り住み、高村樵耕に師事し、伝統工芸美術展入選などの、
輝かしい経歴を持つ実力派の巨匠です。
残念ながら、平成10年に他界されております。
今回ご紹介する訪問着は、父・春宣の創作哲学を受け継ぎ、
「二代目春宣」を襲名した息子さんの作品でございます。
春宣氏のもつ独特の生命力あふれる瑞々しい筆のタッチを踏襲しながら、
現代女性の装いの感覚を大切にしたスタイリッシュなデザインが印象的。
二代目春宣氏の感性が余すところなく発揮された一枚です。
詩情豊かな風景の広がる、実に風雅な一枚でございます。
細部の染めにまでこだわって、作家さんの感性の世界が生み出されました。
穏やかな亜麻色に織上げられた紬地。
その地にはぜんまいが織り込まれました。
ぜんまいは、保湿性や防水性に優れている上に、
綿自体が害虫から身を守る役目をしてくれます。
ぜんまいを用いたおきものがありますと、他のおきものにも虫がつかないことより、古くから大切にされてきました。
そのぜんまいの綿を絹の真綿と一緒に混ぜ合わせ、紡いだ糸を用いました。
意匠は地色に馴染む色彩で
繁る竹林に遊び舞うすずめの意匠が
ひと挿しひと挿し、丁寧に描き出されました。
古典のなかにも見え隠れする、他にはないデザインセンス…
ほうっと思わず見惚れる心地です。
女性らしい気品としなやかさを忘れることのない趣。
シンプルであるからこそ、絶妙な構図やお色に
春宣氏ならではの感性がひしひしと感じられる逸品です。
生地素材の上質さと、染めの確かな技、その洗練されたセンス。
華美すぎない上品な装いがお楽しみいただけます。
どうぞお見逃しなく!
■お仕立て上がり・中古美品
■表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈165.5cm(適応身長160.5cm~170.5cm) (4尺 3寸 7分)
裄丈68.2cm (1尺 8寸 0分) 袖巾35.6cm (9寸 4分)
袖丈53cm (1尺 4寸 0分)
前巾24.5cm (6寸 5分) 後巾29.1cm (7寸 7分)
============================
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈69.7 cm (1 尺 8寸 4分) 袖巾35.6 cm (9寸 4分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
※最大裄丈までお出しするには胴裏交換が必要な場合がございます
あらかじめご了承ください。
============================
◆最適な着用時期 袷(10月~翌年5月)
◆店長おすすめ着用年齢 30代~末永く
◆着用シーン カジュアルパーティー、音楽鑑賞、観劇、お出掛けなど
◆合わせる帯 カジュアル袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※お仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。