【仕入れ担当 田渕より】
友禅の技と彩りを極め…
独自の世界を創り上げた加賀友禅唯一の人間国宝、木村雨山。
その雨山に師事し共に傑作を生み出してきた偉才、吉田芳彩。
両者の独特の世界観によって創作された逸品袋帯をご紹介いたします。
加賀友禅作家である吉田芳彩氏が、
師事した木村雨山氏の原画をもとに製作にあたり、創作された作品でございます。
お目に留まりましたらどうぞご覧下さいませ。
【お色柄】
まろやかなクリーム色の地に、独特の丸みを帯びた松意匠。
たなびく霞模様には有職七宝繋が詰め込まれ、
時空を超越した時の流れに、不変の美の世界が表現されております。
常盤緑のその濃淡、絶妙に浮き沈みする幹の陰影…
染めかとみまごうほどの出来栄えが、大変素晴らしいお品です。
数あるフォーマル帯のなかでも、ここまで風格ある作品は滅多とございません。
見つめるほどにその世界に吸い込まれてゆきそうな、
力ある帯姿をお楽しみください。
ひと目でわかる、その作風。
お慶びのお席に、ひときわ高雅な帯姿をご堪能いただけることでしょう。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
うっすらと畳皺がございますのでお届け前にプレス加工をサービスいたします。
【木村雨山について】
加賀友禅は、絵画的で写実的、質実剛健な作風を特色にしていますが、
日本画の手ほどきを受けられていた故雨山氏は、
その加賀友禅の特色を活かしながらも、写生による図案をもとに制作を行い、
日本画の技法を駆使して、宗達、光琳風の濃淡の色調を巧みに表現し、
加賀友禅を新境地へと誘いました。
明治24年:金沢生まれ。
昭和2年:帝展(現日展)工芸部入選。
昭和30年:重要無形文化財認定。
昭和41年:紫綬褒章。
昭和51年:勲三等瑞宝章。
昭和52年:86歳で他界。
【古田芳彩について】
1936年2月15日金沢市芳斉町に生まれる
芳斉町小学校・高岡町中学校・石川県立工業高等学校卒業
1957年 京都友禅染色技能養成所 卒業
1958年 人間国宝 木村雨山先生に師事
1968年 人間国宝 木村雨山画染め絵企画発表
2002年 石川県伝統産業功労賞加賀友禅部門 受賞
2004年 世界五大染料による 工芸染織作品発表
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約4.4m
耳の縫製:かがり縫い
六通柄
※関西仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 式典、お付き添い、パーティー、お食事会、観劇など
◆あわせる帯 色留袖、訪問着、付下げ、色無地
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。