【仕入れ担当 田渕より】
草木染を愛し、日本の四季や自然を愛し…
それらの一番美しい瞬間を描きとる染色の歌人、山岡古都。
その独自の作風は、他のなにものにも変えがたい魅力あるものとして、
お亡くなりになられてからも、常に変わらぬ人気を誇っております。
今回のお品は山岡古都の世界観を西陣匠が表現した別誂のひと品。
お目に留まりましたらどうぞご覧下さいませ。
【お色柄】
軽やかな墨黒色の帯地。
意匠には浮かび上がって見えるような牡丹唐草幻獣文の意匠。
濃淡の移ろいにまるで生き物かのように、流れるような動きを魅せます。
古都氏ならではの独自の世界観が見事に表現されてございます。
本物の薬墨染のお品は、本当に希少なものとなっております。
その独特の深みと奥行きは、決して他に真似できるものではございません。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【山岡古都について】
紀元前に生まれた墨は、薬用としても隠れた不思議な力があり、
古より金に匹敵すると言われ、最高の天然炭素、名黒の墨を100%全面大量に用い、
絹の光沢と松煙粒子の墨の光りに神秘な銀色を活かし堅牢にし、
世界でも類をみない染織技術は、染人、山岡古都独特の技により生み出されました。
昭和二十六年 染色の道に入る
昭和二十九年 古都草木染研究所を創設独自の研究開発にふける
昭和四十二年 「第八回全国秋の特選着物技術大会」に入選
昭和四十四年 草木染による新薬師寺の伐折羅大将の絵に対し米国大統領ニクソン氏より感謝のしるしとして記念品を賜る
昭和四十五年 「本草木染秘色古都」をフジアート出版より発行
日本万国博覧会三菱未来館に草木染による宗達の風神雷神を画く
松下電器産業株式会社のカプセル(五千年後に開封)に日本友禅を代表し東洋更紗を制作し納める
昭和四十八年 沖縄の伝統工芸の改善発展に寄与する目的で那覇市に伝統工芸館「首里琉染」を開設
古都・琉球の草木染の特集号「美と工芸」を京都書院より発行
昭和五十年 東京銀座ミキモトで「沖縄流染展」を催す
沖縄県石垣市に「八重山琉染工芸館」を開設
全国日本学士得別名誉会員となる
首里城の綾門大綱曳の旗頭の復元図を制作
昭和五十三年 東京日枝神社にて個展を開く
昭和五十四年 沖縄県民族学振興会会員となる
平成元年 八重山で最後の茅葺き建築を保存
平成二年 首里琉染が那覇市より観光功労賞を受ける
平成三年 首里琉染が第一回紅型供養祭を催
平成四年 NHK大河ドラマ「琉球の風」の衣裳、小道具一式を時代考証の上、制作
平成七年 沖縄の古式行列「百人御物参り」を再現し、衣裳、小道具一式を時代考証の上、制作
平成八年 沖縄の古式行列「百人御物参り」を再現
絹100%
長さ約4.4m
耳の縫製:袋縫い
六通柄
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけなど
◆あわせる着物 洒落訪問着、付下げ、色無地、小紋、織の着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。