【 仕入れ担当 渡辺より 】
新潟県の奥只見に自生する葛の蔓から採った繊維と
絹を用いて織り上げた葛布八寸名古屋帯のご紹介です。
葛を緯糸(よこいと)に、経糸(たていと)に絹を用いて
織り上げられた、シンプルなデザインで、
お着物合わせ様々に末永くお召しいただけるひと品。
昨今創作数が減少の一途を辿っておりますので
お探しの方、お目に留まりましたら是非ご検討くださいませ。
【 お色柄 】
薄手でハリのある地風の帯地は、葛繊維の穏やかな
紫黒色を基調に墨色や灰青色による横段と市松模様を織り上げております。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 葛布について 】
秋の七草にも数えられ、その根は生薬である葛根湯に、
生成されたデンプン粉は葛餅などに用いられる、日本人には
とても馴染み深い植物である葛を用いた織物。
「絹になく麻になく木綿にもまたない味い」
と柳宗悦が称賛した。
山野に自生する葛の靭皮(じんぴ)繊維を織り上げるため、
撚りにくく、裂けやすい、毛羽立ちやすい。
しかも200g(帯一本分)ほどの繊維をとるには、
10kg以上の生葛が必要で、他の自然布と同様に糸を
取るのに途方もない時間かかり、さらにその葛糸を
織るためには、高度な技術と精神力が必要とされるため、
経緯ともに葛糸を用いて織り上げられる本葛布は
大変生産数が少なく、希少である。
経糸:絹100%、緯糸:葛100% 長さ約3.72m
柄付け:お太鼓柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
5月下旬~6月、9月~10月上旬の単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 和のお稽古、芸術鑑賞、ご友人との気軽なお食事、街歩きなど
◆合わせるお着物 小紋、織のお着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。