【仕入れ担当 田渕より】
特選ものを揃える高級呉服店などでも、
もうお品がございませんゆえに
非売品として通常販売されることがあまりございません。
大城織物工房、琉球絣の創設者…としても名高い、
故・大城カメ氏による作品をご紹介致します。
なんと驚きの未仕立て…
難等はございませんが問屋の長期在庫品としてお値打ちに仕入れて参りました。
次のお約束は出来かねますので、
お目に留まりましたら是非お見逃しなきようお願いします。
【お色柄】
ざっくりとしつつも非常に滑らか…
泥染によるくすみ持たせた樺茶色の紬地には、大胆な麻の葉模様を織りなしました。
また琉球かすりでは真綿糸が用いられることはほとんどございません。
手織の性質上、真綿糸が入ると
織っている最中に切れやすくなってしまうためです。
こちらのお品は、卓越した技術により、真綿が用いられ、
ほっこり、そして軽やかな風合いに織りあがっております。
手織りにより丁寧に織り上げられた、
決して派手になりすぎず、現代シーンにも相応しいお色柄となっております。
これら全ての工程を経て、一反出来上がるまでには3ヶ月も要します。
それ故に感じられる手作りの良さ…
織物好きの方にも自信をもっておすすめ致します!
二度と織りあげられることのない…
氏の感性と琉球への愛情が詰め込まれたひと品でございます。
どうか大切に、末永くご愛用くださいませ。
【大城カメについて】
大城織物工房2代目であり、3代目大城清助氏の妻である、
大城カメ氏は『琉球絣』と言えば、この人といわれるほど有名なお方でございます。
大城織物工房は1879年、大城ウシ氏により沖縄本島南部南風原に設立されました。
1899年に2代目大城カメ氏が工房を継ぎ、
1919年に3代目の大城清助氏が初めて織物を「専業」とし、
生活の糧にするまでは、当時の織物といえば自分たちの普段着を作る以外は
わずかな現金を得るための「兼業」として細々と成り立っておりました。
後の太平洋戦争(沖縄戦)の戦火で、家財や織物の道具はすべて焼失、
一面の焼け野原となり、唯一残ったのは「技術」だけという有様でした。
その戦後の物資とぼしい苦難の時代を経、現在まで受け継がれたその技術。
カメ氏は常に新しい琉球絣の制作に力をそそぎ、
『卓越技能賞(現代の名工)』、『勲六等瑞宝章』等、数々の賞を受賞。
残念ながら1993年に80年の生涯を終え他界されましたが、
今でもカメ氏の琉球絣は高い評価を受け、ファン垂涎のお品でございます。
昭和52年 沖縄県知事表彰
昭和53年 労働大臣 卓越技能章(現代の名工)
昭和54年 内閣総理大臣賞
昭和55年 勲六等瑞宝章受賞。
絹100%
長さ約13.5m 内巾35.5cm(最大裄丈約67cm)
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、趣味のお集まりなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ3,300円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+12,100円(税込)