【 仕入れ担当 渡辺より 】
国指定重要無形文化財「紅型」の保持者
人間国宝【 玉那覇有公 】氏による、科布地に
お柄を染め上げた琉球紅型八寸名古屋帯のご紹介です。
生地はし、落款などはございませんが、
有公氏の作品で同柄がございますのと、また顔料の状態から
ほぼ間違いないかと存じ上げます。
※名古屋帯の場合、有公氏の作を表す落款は
返し三尺の奥に縫い込まれるか、仕立ての時点で
生地はしとして裁断されますので、本品はおそらく
裁断されたものと思われます。
お目に留まりましたら是非ご検討くださいませ。
【 お色柄 】
自然布ならではのハリのある薄茶の濃淡の
科布地に、濃紺と墨黒のみの彩りでハギのような
琉球魚のお柄が染めあしらわれております。
【 商品の状態 】
やや使用感はございますが、中古品としては
おおむね良好な状態でございます。
お目に留まりましたらお値打ちに御召くださいませ。
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科布について
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「シナノキ」や「オオボダイジュ」の
樹皮からつくられる日本最古の織物のひとつ。
葛布・芭蕉布と並ぶ日本三大古代布。
樹皮から採れる靭皮繊維をはぎ、灰汁で煮て薄く裂き、
出来上がった糸を織り上げる。
茶褐色をしていて粗剛で織り目はあらく野趣に富み、
通気性がよく、軽く、水濡れにも強く、使いつづけるほどに
味わいが増す。
現在は新潟県や山形県の一部地域のみで生産されている。
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玉那覇有公(重要無形文化財保持者)について
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【 生年・認定年 】
1936年(昭和11年)10月22日生。
1996年(平成 8年) 重要無形文化財「紅型」の保持者に認定。
1961年に沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者
琉球紅型宗家14代城間栄喜(しろまえいき)に師事、
のちに独立。那覇市首里に紅型工房を構える。
1996年5月、国の重要無形文化財「紅型」の
保持者として各個認定される。
2000年7月22日、第26回主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)が
首里城北殿で開催された際、沖縄県の人間国宝の代表として、
紅型の制作実演を行った。
両面染めの技法に秀でており、
また「二枚異型」の技法を独自に考案。
琉球王国時代から戦後の紅型復興期にいたる
紅型の伝統が強く息づき、優しくも深く厳しい
精神性に裏付けられた独自の創作を生み出している。
力強く緻密な型彫りを得意とし、明度の高い中間色と
暈しによって動静と光を備えた清涼感ある作品は、
現代紅型に多くの模倣的表現を生み出した。
※息子の玉那覇有勝(1968年 - 、日本工芸会正会員)も、
中頭郡読谷村に工房を構え、紅型の制作に従事している。
科糸100%
長さ3.69m(お仕立て上がり)
柄付け:お太鼓柄 ※手先柄(果紋:はてもん)あり
※素材の性質上、フシによる凹凸組織の変化、色の濃淡などございます。
風合いであって難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
◆最適な着用時期 7月、8月の盛夏の時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 和のお稽古、芸術鑑賞、観劇、ご友人との気軽なお食事、街歩き など
◆あわせる着物 夏の小紋、夏紬、上布、自然布のお着物 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。