【仕入れ担当 田渕より】
明治、大正、昭和から平成にかけて…
数多くの染色作家の中でも抜きん出たその表現力。
重要無形文化財保持者、人間国宝である
故・森口華弘氏の画を見事な綴れ織で表現した、
綴れ織八寸帯のご紹介でございます。
その類まれなる才能ゆえに、57歳という若さで得た『人間国宝』の称号。
友禅ファンの方ならばご存知かと思います。
数ある経歴を持つ氏の作品の中から非常に珍しいひと品。
森口華弘先生のファンでいらっしゃるお方、
美術コレクターのお方へお譲りさせていただきます。
【お色柄】
しっかりと張りのある綴れ地。
白に藤色を基調とした地には何とも高雅な竹に笹を織りあらわして。
情緒を大切に品格を持たせ、すっきりとした中に表された存在感。
計算されつくした構図と配色、そして出来上がりの纏まりの美しさ。
これを出会いと言わずしてなんと言うでしょう。
華弘氏のファンの方、コレクションのお一つとして…
お手元で末永くご愛用頂けましたら幸いでございます。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りました。
うっすらと締め跡がございますが良好です。
【森口華弘について】
明治42年(1909)滋賀県守山市岡町で生まれ、大正13年(1924)京都の友禅師、
三代目中川華邨の門に入り手描き友禅を修得し、昭和14年(1939)30歳で独立されました。
昭和35年 日本工芸会理事、42年に友禅にて重要無形文化財保持者に認定、
45年同福理事長を歴任し後継者の育成・指導に尽力されました。
(46年紫綬褒章、55年勲四等旭日章)
特に日本伝統工芸展には色数を極力整理した、いわゆる単彩主義による秀作を意欲的に発表し、格調高い森口華弘の世界を築き新しい表現法を開拓、
現代の生活感情にマッチした友禅を生みだし世に高く評価されました。
技法的には伝統的な手描き友禅の濃淡ぼかしや糸目糊、
堰出しなどのほかに、漆芸の蒔絵などの美しさからヒントを得た
蒔糊技法を開発し、独自の味わい深い友禅を完成しました。
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約3.6m
お太鼓柄
※開き仕立て
三越扱い品
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン パーティー、式典、お付き添い、お茶席、芸術鑑賞、観劇、お食事会など
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。