【仕入れ担当 田渕より】
由緒ある織物の歴史を誇る新潟県の魚沼地方。
その南魚沼市塩沢で、創業百年を超える老舗織元「やまだ織」より、
人気の二大素材、「ぜんまい」「ムガ蚕」を使用した、
お洒落な訪問着をご紹介いたします!
シャリリとした本塩沢の地にぜんまい糸を織り込み、
またお柄には切嵌技法にて野蚕糸紬地をあしらった
創作性の高い一品です。
弊社でのご紹介も過去にほんの一握り。
滅多と出会えない名門のこだわりの一枚、
織物通の方はどうぞお見逃しなくお願いいたします!
【お色柄】
細かなしぼが特徴の絹織物、本塩沢。
爽やかで着心地の良い「しゃり感」のある強撚糸で織り上げられ、
全体にぜんまいの節糸がふつふつと浮かんでおります。
その地に切嵌技法で野蚕糸の生地を横段に表して。
野蚕糸ならではのざらりとした手触りやざっくりとした節感、
美しい光沢感など、ベースとなった本塩沢との異素材感が
なんとも味わい深い仕上がりでございます。
おしゃれで洋服感覚で着こなせる無地感覚に、
大自然の美しさをそのまま閉じ込めたかのようなひと品。
素材に遊びのある名古屋帯や、異国調のお洒落帯など
現代のお着物シーンに映える装いをお楽しみいただけます。
ざっくりとした素材感と、シャリシャリという耳に心地良い音感の
新しい魅力をぜひご堪能下さいませ。
【状態について】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗いに出されたと見られるしつけ糸がついており、
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【やまだ織について】
やまだ織は大正2年(1913年)の創業。
大自然に恵まれた新潟県南魚沼市塩沢、新幹線の越後湯沢駅に程近い
豪雪地帯で、いにしえの昔から、先人より受け継がれてきた技を用い、
秀逸なお品を作り続けておられます。
昭和54年の最盛期、その当時32社であった塩沢織物のメーカーは
平成21年度では10社、年間生産反数も4万5千反をピークに、
現在は減産の一途をたどっております。
どんどん減産されていく、そのような現状の中で、
やまだ織はかたくなに伝統を守りながらものづくりを
つづけております。
【ぜんまい紬について】
わらびやうどと同じ春にとれる代表的な山菜の一つである「ぜんまい」。
ぜんまいは収穫時期が短く、一反の生地に2000本のぜんまいが必要なため、生産量の大変少ない織物です。
このお品は、その貴重なぜんまいの綿毛を丹念に採って天日で乾燥させ、
繭を紡いだ紬糸と伝統の手織り技術によって織り上げたものです。
表裏:絹100%(ぜんまい糸除く) (縫製:手縫い)
背より身丈155cm(適応身長150cm~160cm) (4尺 0寸 9分)
裄丈66cm (1尺 7寸 4分) 袖巾33.5cm (8寸 9分)
袖丈47.5cm (1尺 2寸 5分)
前巾24.5cm (6寸 5分) 後巾28.5cm (7寸 5分)
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈69.5cm (1尺 8寸 3分) 袖巾35.5cm (9寸 3分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、観劇、お出かけ、お食事など
◆あわせる着物 洒落袋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。