【 仕入れ担当 中村より 】
究極の本塩沢を仕入れて参りました。
京都きもの市場でもご紹介は過去に一度のみ。
本物の「本塩沢」を織り上げることのできる数少ない織り元のひとつ、「酒井織物」。
その老舗名織屋さんの一枚でございます。
なんと今回ご紹介のお品は、
絣の細かさは、今までご紹介の中で一番と言ってよい「百八十亀甲柄」の逸品。
着尺幅一段の中に、実に180個もの亀甲絣を用いております。
一つの亀甲は3mmにも満たないほどの細やかさ。
全て絣の位置を確認しながら織り上げる、織元の≪手織り≫によるもの。
ただでさえ近年、本塩沢の生産自体が少なくなっている中、
このようなお品は数が圧倒的に少なく、本当に希少。
今回もたまたま懇意にさせていただいております問屋さんがお持ちだったところをすぐに仕入れさせていただいたお品でございます。
希少品過ぎて手放したくないと問屋さんが仰られていたほど。
次のご紹介は誇張抜きでお約束できません。
織物ファンの方はぜひともご検討くださいませ。
【色柄】
シボ高い地風に、シャリ感を感じさせる紺地に、
180亀甲に蚊絣を用いて、道長割付模様が織りだされております。
なんという細やかさでしょうか。
これが機械ではなく、人の手によるものですから…。
しゃきっとした手触り、塩沢独特の地風。
本当にお召しいただきやすく、その快適な着心地で
流行に左右されることなくお召しいただけるお品です。
【 本塩沢について 】
国の重要無形文化財である越後上布より受け継がれた技を絹織物に取り入れ、
古くは塩沢お召として愛され続けております。
経済産業大臣指定、伝統的工芸品のマークが貼られる本塩沢。
それは、以下の要件を満たすものだけに限られます。
≪技術又は技法≫
(1)先染めの平織
(2)縦糸の絣と横糸の絣とを手作業により柄合わせし、絣模様を織り出す事
(3)地糸に使用する横糸は、米のり、その他の植物性糊料を用いる
「のり付け」をした後「追ねん」をする事
(4)絣糸の染色法は「手くくり」「手摺り込み」「板締め」
又は「型紙なせん」による事
(5)しぼ出しは「湯もみ」による事
≪使用する原料≫
糸は生糸を使用する
≪製造される地域≫
新潟県南魚沼郡塩沢町・六日町
その特徴は、緯糸に強く撚りをかけることでさらりとした中にも、
しっかりとしたシボ立ちを感じさせ、シャリ感のある独特の地風は、
他の産地織物には変えることのできない独自のあたたかさを感じさせてくれます。
【 酒井織物について 】
1933年創業。
塩沢の老舗名門。
戦時中は廃業を余儀なくされる織元も多い中、国より技術保存指定工場の指定を受け、戦後も復興に寄与。
現代においてもこだわりを持ってそのほとんどを手仕事によって起こっている織元です。
絹100%
長さ約12.5m 内巾38.5cm(最大裄丈3cm)
通産大臣指定伝統的工芸品の証紙、
塩沢織物工業協同組合の証紙が付いております。
◆最適な着用時期 9月~5月(袷の季節に) 秋単衣、夏前の単衣にオススメです。
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 街着、お食事、ショッピング、行楽などのカジュアルシーンに。
◆あわせる帯 洒落ものの袋帯、名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
[ 袷 ]
地入れ3,300円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て28,600円+ガード加工6,050円(全て税込)
[ 単 ]
地入れ3,300円+衿裏2,200円+海外手縫い仕立て28,600円+ガード加工6,050円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
※本塩沢は雨などの水分に対して非常にデリケートな生地ですので、
お仕立ての際には、撥水加工されることをお薦め致します。