【仕入れ担当 田渕より】
稀代の着物作家にして、自然を心から愛し、
礼賛した久保田一竹のの技術、感性そして精神を受け継ぐ、
二代目、久保田一竹の特選色留袖のご紹介でございます。
清雅なる彩りに洗練された意匠センスが際立つ逸品。
本品のような良きお色には中々出会えません。
お目に留まりましたら是非お見逃しなく!
【お色柄】
細やかな金通しを施した紋意匠ちりめん地。
光を受け、煌きを放つ白の地にあらわされた、実に艶やかな面持ちの辻ヶ花。
澄み渡るような美しい暈しが、印象深いの着姿を演出してくれるでしょう。
思わず吸い込まれそうなほどの表情。
他とは異なるエレガントな仕上がりとなりました。
どうぞ本物の美をご堪能くださいませ。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗いに出されたと見られるしつけ糸がついており、
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【久保田一竹について】
室町時代に一世を風靡した「辻が花」。
江戸時代になると突然姿を消し、別名“幻の染め”とも呼ばれております。
その研究に人生を捧げ、その世界を独自の感性で蘇らせたのが「久保田一竹」。
その名は世界的に知れわたっております。
一竹氏の辻が花との出会いは20歳の時、
東京国立博物館での衝撃により生涯をその研究にささげることを決意。
しかしながら召集、敗戦、ソ連への抑留を経験。
十分な研究も出来ずじまいでした。
1948年、31歳で無事復員。
生活のため、従来手懸けていた手描友禅で生計をたて、
40歳にしてやっと本格的に『辻が花』の研究に取り組み始めました。
そして60歳にして初めて納得のいく作品が完成。
これを[一竹辻が花]と命名しました。
1977年、初の個展を開催。
以来、国内はもとよりヨーロッパ、北米においても展覧会を開催。
1990年にはフランス政府より、フランスと世界に芸術的に
影響を与えたということで[フランス芸術文化勲章シェヴァリエ章]を受賞。
1994年、河口湖畔に自ら[久保田一竹美術館]を建設。
そして1995年11月~1996年4月にかけては、現存作家の個展を過去一度も
開催したことのないワシントンD.C.のアメリカ最大のスミソニアン博物館
(国立自然史博物館)にて個展を長期開催するにまでいたりました。
世界が認める氏の辻が花はまさに美術品の域に達しております。
今まで見てきた辻が花とは全く違います。
ひとつひとつ、気の遠くなるほどに緻密で正確な絞りの針通し、
全体が素晴らしい一枚の絵画となりすべての部分が全面に主張してくる、
躍動感ある迫力、美への追求心は他の創作者とも一線を超えた
作品への情熱が心の奥深くまで伝わってまいります。
一竹氏はお亡くなられになりましたので、
現在では氏自らが創作する作品はございませんが、
生前の氏とともに創作に携わってきた職人たちが、現在でも氏の技術・感性
そして精神を受け継ぎ作品を年間わずかな数にて創作されています。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈166cm(適応身長161cm~171cm) (4尺 3寸 8分)
裄丈69cm (1尺 8寸 2分) 袖巾34.5cm (9寸 1分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前巾25.5cm (6寸 7分) 後巾29.5cm (7寸 7分)
※ガード加工済み
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈75cm (1尺 9寸 8分) 袖巾38.5cm (1尺 0寸 1分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、式典、お付き添い、芸術鑑賞、音楽鑑賞、お食事会、パーティーなど
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。