【 仕入れ担当 中村より 】
京都・祇園を代表する高級呉服店『ぎをん齋藤』。
祇園町の芸妓、舞妓の花柳界をはじめ、料亭の女将や茶道・華道などの世界でも多数のご贔屓を抱えていることで知られる一流の呉服店です。
その『ぎをん齋藤』の帯制作を担っているのが【齋藤織物】。
通常であれば限られたルートでしかご紹介は難しいお品でございますが…。
今回なんと御仕立て上がりで大変お値打ち価格で入荷が叶いました。
さらには人気の高いお柄のひと品でございます。
和服の本流であり続ける事にプライドを持ち続ける齋藤織物による
他に類をみない傑作帯を是非ともご堪能くださいませ。
【お色柄】
この圧倒的な迫力…
筆舌に尽くし難いというのはこの帯のことを言うのでしょう。
お手を触れていただければおわかりいただけることと存じます。
生経(きだて:生糸の経糸)の、なめらかかつしなやかな帯地。
淡く清雅な生成り色の地に、
ボリュームたっぷりの唐織にて織り出された、貝桶の意匠。
金糸の濃淡に、水色、桃色、抹茶色、白にて織り出された、
ふっくらとした貝桶文の迫力。
だるま糸を使用しておりますので、
通常の絵緯糸に比べて太く、絹艶が良いことがお分かりいただけることでしょう。
この佇まい、言葉だけではお伝えしきれません。
是非お手元で、その目で、その手で確かめていただきたく思います。
時代を越えて継承される伝統工芸の真髄。
限られた場の限られた方にしか販売されることのないお品です。
現実的に求められるような価格で齋藤織物さんの帯をご紹介できること、
本当に嬉しく思います。どうか一期一会のこの機会を大切にしていただきますよう、お願い致します。
【齋藤織物について】
『ぎをん齋藤』は創業が天保年間、現当主で八代目となる斎藤貞一郎氏が率いる、
百七十年の歴史をもつ老舗呉服屋の自社製造織元となります。
そのぎをん齋藤のイメージを形にし生み出してらっしゃるのがこの齋藤織物。
斎藤織物の物づくりの根底には、徹底的に素材にこだわり、
人間の手のぬくもりが感じられる技術が流れています。
おいしい料理には新鮮な食材が必要なように、帯作りにもいい素材が必要です。
かなりのこだわりを持ったグルメが増えていますが、着物通のかたでも、帯の素材にまでこだわりを持つ方は少ないのではないでしょうか。
斎藤織物の素材へのこだわりは、世界中どこへでも探しに行くほどの徹底ぶりです。
例えば、中国やブラジルで養蚕された繭をブレンドし機械で製糸した絹糸と、
滋賀県浅井町で手製糸した絹糸では、風合いや発色においても大変大きな差が生まれるなど、徹底的に素材を研究し、最高の帯を作り上げることを使命としています。
ここまでこだわった作品だからこそ、
人々の心をとらえて離さない魅力が生まれるのでしょう…
現在では国が文化財としての価値を認め、
たれ先に『文化庁文化財保存技術指定』と織り込みが誉れの証。
家宝にしていただいても、もちろん結構なひと品ということです。
絹:100% 金属糸風繊維糸以外 長さ4.4m
齋藤織物謹製
耳の縫製:かがり縫い
帯のお柄付:六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、叙勲、結納、初釜など
◆あわせる着物 色留袖、訪問着、付下げ、色無地
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。