【 仕入れ担当 中村より 】
このしなやかな肌心地…
宮崎県都城、東郷織物謹製の手織綿さつま着物を仕入れてまいりました。
着物好きが最後に行き着く綿着物。
織専門に扱っておられる業者でさえ、なかなか手に入らない逸品。
未仕立てのお品となると今や順番待ちの状態でございます…
特に最近原材料の価格高騰により、
お値打ちにご紹介ができる機会が本当に少なくなってまいりました。
どうぞこの機会に、最高峰の一枚を御召くださいませ!
【お色柄】
お色はピンクと紺、薄葡萄色などで織り分けて。
緯絣を織り込み、大市松模様を織りなしました。
綿のお着物でありながら、あふれるような品の良さを感じずにはいられません。
都城の名門ならではの匠技がきらめくように光ります。
知的なお色、温かみあふれる風合い。
ふだん着やちょっとしたお出かけ着として、毎日、そして末永く。
それだけの着心地の良さと品質がしっかりと備わった、贅沢な一枚でございます。
鹿児島や奄美といった大島の産地に負けず劣らず、織物の通に根強い人気のある都城の東郷織物。
流行にもご年齢にも左右されることのないお品でございますので、
母から娘へと受け継がれるぬくもりのふだん着として、
末長くご愛用くださる織物ファンの方にお届けいたします。
どうかこの機会をお見逃しなくお願いいたします。
【東郷織物について】
東郷織物は、創業90年。
昭和22年に、東郷治秋・永江明夫のふたりによって創業されました。
「『一番』になりたかったんです」
永江明夫氏は語ります。
日本の綿ではなく、エジプトの極細番手の綿で織られた「薩摩絣」。
大島や結城を着尽くした人が、最後に行き着くといわれる綿のお着物です。
絹に負けない、木綿。
武者小路実篤から「薩摩絣 手織絣 誠實無比」と讃えられ、
「政治は義理と人情だ」で有名な政治家、大野伴睦も好んで着用されていたと聞きます。
■永江明夫プロフィール
1915年 奄美大島生まれ
1979年 現代の名工に選ばれる
1985年 都城市、市民文化賞授賞
1997年 宮崎県、県文化賞授賞
1998年 黄綬褒章授賞
■締機と東郷織物
永江明夫は、奄美で初めて大島紬の撚糸工場を開いた永江諒彦を父に持つ。
父の叔父に当たる永江伊栄温は、絣の締機工法を開発し、
大島紬の製造工程を一新した人物である。
伊栄温は後に東郷家に入ったが、
孫の東郷治秋は大島紬に堅牢度と色調に深みを与える工夫を考案。
永江伊栄温、諒彦、東郷治秋の3人は大島紬に多大な貢献をした人物として有名である。
代々奄美で織り続けてきたが戦争を機に宮崎県都城市に疎開、今日に至る。
綿100%
長さ約12.6m 内巾37.5cm(裄71cm前後まで)
◆最適な着用時期 9月~翌年6月の袷・単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、お稽古事、街着、ランチなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
[バチ衿]
水通し4,950円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)で承ります。
[広衿]
水通し4,950円+ポリエステル衿裏880円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)で承ります。
※綿の着物は地厚な生地のため、裏地なしの単衣仕立てとなります。単衣仕立てで冬の季節にもお召しいただけます。袷仕立てをご希望の場合にはお問い合わせくださいませ。
※背伏せなし(背は袋縫い)・ポリエステル糸でのお仕立となります。
※国内手縫い仕立て+8,800円(税込)
※「水通し」は、お仕立て前に生地の糊を落とし、ふっくらとした風合いに仕上げるために行う工程です。