【仕入れ担当 中村より】
美しき海、美しき風、そして豊穣の大地。
おだやかでいて、ゆったりとながれる時の中で…
そのやさしい色彩、豊かな質感は生み出されます。
その自然感豊かな仕上がりが映える、
大城廣四郎織物工房の南風原花織九寸帯をご紹介いたします!
今回のお品は絣と花織を併用した大変手の込んだ織のハイランクのお品でございます。
この美しい色彩をぜひお手元でご堪能いただきたく存じます。
【色・柄】
穏やかな白藤色をベースに、かすかな濃淡で間道柄を浮かべた
しなやかできめ細かい手触りの帯地。
お太鼓には青や白を基調とした花織によって
海亀のお柄を織り上げております。
今日も守られる職人たちの手技の結晶。
そのぬくもり溢れる風合いを新しい感性で受け継ぐ一品として、
大切にお持ちいただければ幸いでございます。
【南風原花織について】
民芸的でありつつも…
現代的な感性にしっくりくる、その懐の深さ。
琉球のお着物が多くの人に愛される所以が、きっとここにあるのでしょう。
南風原、読谷山、与那国など、沖縄各地に存在する花織。
各地で見出された素晴らしい染織文化は、
王府のある首里へと運び伝えられ、
土着の在郷らしい意匠から、王家や士族の着用にふさわしい、
より洗練された意匠へと進化していきました。
その中でも首里の王朝に近い南風原の土地。
一説では、首里近くの南風原で織りあげられたものこそが、
本当の王朝の着物であると言われることもございます。
琉球かすりとともに、同じ南風原地域に伝わったため、
その両方の織を併用した作品も多く見られます。
【大城一夫について】
沖縄の染織工芸会の巨匠、故・大城廣四郎氏(2003年死去)
のご子息で、日本工芸会正会員。
大城廣四郎氏は戦後の苦難の折、苦労に苦労をかさね、
生きるための手段として機織りを続けられます。
現金収入を得る手段としてはじめた機織り―
それが、南風原で琉球絣を制作するに止まらず、
日本伝統工芸展を通じて「現代の琉球絣」を発表されました。
いつしか人の心に感銘をあたえる域となり、
日本工芸展などで賞を受けるほか、1988年には
労働大臣より現代の名工「卓越技能者」として表彰されました。
大城廣四郎氏が起した織物工房を受け継ぎ、
現在は一夫氏のご子息、大城拓哉氏とともに
親子三代に渡って伝統の技を守りながら、現在の感覚や素材でアレンジした
独特の作風の作品を発表されております。
絹:100% 長さ:3.6~3.8m(お仕立て上がり時)
沖縄県織物検査之証、沖縄県伝統工芸品之証がついております。
大城廣四郎織物工房 大城一夫謹製
草木染:福木・化学染料
◆最適な着用時期 9月~翌年6月の袷・単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、観劇、おでかけ、お食事、ご旅行、趣味のお集まりなど
◆あわせる着物 色無地、小紋、織のお着物など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
長尺の帯ですので、長さをご指定下さい。
※ご指定のない場合は標準の長さで仕立て上がります。
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「松」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,100円※綿芯「松」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,100円※綿芯「松」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。