【仕入れ担当 田渕より】
希少価値の高い逸品。
寡作で知られる染色作家、にいもと浩志氏の逸品を仕入れて参りました。
流通にはほとんど乗らず弊社でも過去数度しかご紹介の無い訪問着。
たとう紙を広げた瞬間に仕入れを即決して参りました。
幻の染ともいわれるこの美の加工に、独創の染色作家が挑んだ逸品。
どうぞお見逃しないようご覧下さいませ。
【お色柄】
シボ高のふっくらとした鬼シボちりめん。
触れるととろけるようなしなやかさと、ずっしりとした目方がございます。
その地を味わい深い桑茶色の濃淡で染めなし、
一面を覆い尽くすように優美な椿や桔梗に辻ヶ花を描き出しました。
流れるような構図取りで幽玄に染め出されて…
彩りのバランスも素晴らしく、粋な佇まいを叶える仕上がりでございます。
通常ご紹介できるお品ではございませんので、
室町でもほとんど見かけることはございません。
どうぞ本物の辻ヶ花の味わいをご堪能くださいませ。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【にいもと浩志について】
ご存知の方も少ないのではないでしょうか…
数ヶ月に一点しか製作できない作品は、すべて職人お一人で製作されております。
これだけ確かなものづくりをされていながら、あまり表に出られないその謙虚な姿勢。
絵はどういったもの・技術は・表現は、などの打ち合わせをし、
絵描きから始まり、糸目置き、臈描き、絞り、彩色・色挿、引き染め・浸染、
蒸・水元・湯伸し、金彩、刺繍、染色補正、仮絵羽仕立など、
それぞれに匠の技術と表現を得て、一つの作品ができあがります。
前述しました高度な技法、ロウケツ染を駆使し、さらに別織の鬼しぼ縮緬という
最高の生地を使い、長い時間と手間をかけて表現した辻ヶ花染は、
はるかな時を超えてお洒落心を魅了する永遠の美しさに溢れています。
昭和15年 広島県に生まれる
昭和39年 京都市立美術大学 工芸科デザイン専攻卒
昭和42年 小谷株式会社入社 ロウケツ染の研修
昭和62年 以降作家として活躍 現在に至る
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈158cm(適応身長153cm~163cm) (4尺 1寸 7分)
裄丈64cm (1尺 6寸 8分) 袖巾32cm (8寸 4分)
袖丈50cm (1尺 3寸 2分)
前巾25cm (6寸 6分) 後巾30.5cm (8寸 0分)
◆八掛の色:褐色
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈65.5cm (1尺 7寸 2分) 袖巾32.5cm (8寸 5分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 式典、パーティー、レセプション、お付き添い、観劇など
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。