【 仕入れ担当 中村より 】
服部の袋帯の中でも最高級のクラスに属する「こはく錦」袋帯をご紹介致します。
現品限り、破格値にて仕入れて参りました。
煌めき美しい情緒溢れる穏やかな一条でございます。
最高峰の引箔技法と、素晴らしくも美しい、その地風をお楽しみいただけます。
【お色柄】
爽やかな水地をベースに、
飛鶴波模様が織り描きだされております。
意匠を縁取る金糸が高雅に輝いて…。
古典情緒あふれる他にはない一条に仕上がりました。
見るほどに素晴らしく、触れればしなやかなその地風。
まさに逸品と呼ぶのにふさわしい素晴らしいお品です。
訪問着、付下げ、色無地、などとのコーディネートでお楽しみくださいませ。
大人の女性の洗練された趣味性を感じさせてくれる、主役級のひと品です。
手機の帯の軽さ、締めやすさは、本当に素晴らしいものです。
ぜひお手元にて、服部織物ならではの心地良い風合いをご堪能頂ければと存じます。
【服部織物とこはく錦について】
創業1788年(天平8年)来、京都西陣において匠の心と技を受け継いで…
一糸一糸丹念に、「手織り」にこだわり続けてきた機屋さんでございます。
織の中心地である京都西陣の織屋は1000軒を超えますが、
100年以上続く老舗となりますと、たったの数件しかございません。
その一軒として服部織物は、200有余年にわたり帯一筋に営んでまいりました。
服部の袋帯の中でも最高級のクラスに属する「こはく錦」袋帯。
引箔(ひきばく)とは、緯糸(よこいと)と共に箔を織り込む技法のことです。
一寸巾(約3cm)の箔を、90~100本、実に0.3mmほどの細さに裁断。
それを緻密に織り込んで柄をあらわします。
柄箔の場合、1本でも順序を間違えたり欠落したら柄は崩れてしまいますので、
緯糸1本1本に神経を集中させなくてはなりません。
こはく錦では、立体感や重厚な格調を演出するために…
1本の緯糸に2枚、3枚の箔を引く、二重箔(にちょうばく)、
三重箔(さんちょうばく)と呼ばれる技法が用いられております。
箔糸を通常よりも多用すると重い帯になってしまうと思われがちですが、
見た目の重さとは異なり、こはく錦は軽く締め易いことでも定評がございます。
通常、袋帯には5000本の経糸を用いるのに対して、
こはく錦は6000本以上が用いられております。
帯の巾はどちらも一定ですので、通常よりも細く丈夫な上質な糸を使用して、
逆に軽量化、またより緻密な柄を織り出すことに成功しました。
さらに、片面箔を使用して軽量化を図りました。
両面箔に比べ、片面箔の重さは約2分の1。
その分、捩れがあると裏の白色が出てしまうため、ごまかしが効かず、
箔が捩れないように丁寧に職人の技で織り込まなくてはなりません。
また、こはく錦の帯は、同じ機で表裏地ともに織られております。
同じ経糸緯糸で織るので風合いが同じになり、裏表の違和感がなく、
縫い代をほとんど折り返さずに帯端をかがっておりますので、
本袋帯以上の締めやすい風合いがうまれます。
まさに計り知れないほどの技術と心を込めて織り上げられた珠玉の1本。
織機による大量生産の帯とは全く異なるその織りあがりは、
必ずやご満足いただけるものと自信を持っておすすめさせていただきます。
地糸:絹100%
柄糸:絹10% 指定外繊維(和紙)70% ポリエステル20%(金属糸風)
長さ約4.35m(お仕立て上がり時)
服部織物謹製
おすすめの帯芯:綿芯「松」
耳の縫製:かがり縫い
六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン パーティー、音楽鑑賞、観劇、お食事会、付き添いなど
◆あわせる着物 訪問着、色無地、付下げなど