【仕入れ担当 田渕より】
伝統の技を日本古来のお色にて。
凛とした面持ちの本場奄美大島紬のご紹介でございます!
手織りの大島独特の滑らかな手触りとシワになりにくい性質。
着れば着るほど着心地がよくなる素晴らしい風合い。
さらにお色にも深みが増して、母から娘へと…
大切に受け継いでいただけることと存じます。
どうぞお見逃しないようご覧下さいませ。
【お色柄】
今回ご紹介いたしますのは、気品漂う凛とした風情のひとしな。
大島紬独特の泥染のシックな黒色の地に、
落ち着いた彩りの有色絣と共に織りなされた七宝の意匠。
シンプルながら、趣を感じさせる地空の構図であらわしました。
大島独特の滑らかな手触りとシワになりにくい性質、
着れば着るほど着心地がよくなる素晴らしい風合いを楽しみながら、
母から娘へと末永く大切にお召しいただきたいお品です。
気が遠くなるような手間と時間をかけて織り出された手仕事の結晶…。
どうかこの機会をお見逃しなくお願いいたします。
【状態について】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【本場大島紬について】
大島紬は完成までに二度織られます。
一度目の締め機は、大島紬独特の精密な絣模様をつけるため。
上下の綿糸によってギュッと締められた部分は防染されて染料が入り込まず、
その染まらない部分が絣になります。
絣模様をくっきりと作るためには、
大変な力で締めつけ織り込まなければならず、
昔からこの締め機は男性の仕事とされてきました。
それでも、図案に合わせて締め機にかける糸を調節し、
確実に、数mm単位の狂いもなく締め込んでいくというのは、
大変に緻密で根気がいる仕事。
ここで間違いが起こると絣模様ができなくなってしまうため、
力があるというだけではできない難しい仕事です。
そのすばらしい絹糸は…
高機による手織りで、一糸一糸心を込めて織り上げられております。
一反を生み出すのにのに、シンプルな柄のものでも一ヶ月。
凝った柄行のものでしたら、数ヶ月の月日を要します。
数センチ織り上げては経糸をゆるめ、一本一本針で絣をあわせていく。
本当に気の遠くなるような仕事です。
大島の命とも言うべき泥染めは、
テーチ木(車輪梅)の液で数十回も繰り返し染めることから始まります。
タンニン酸によって赤褐色に変わった絹糸を、泥田につけて何度も何度も…
タンニン酸と泥に含まれる鉄分が化合して糸はやわらかくなり、
決して化学染料では出せない、独特の深みあるダークな色調に染め上がります。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈156cm(適応身長151cm~161cm) (4尺 1寸 1分)
裄丈66.5cm (1尺 7寸 5分) 袖巾34.5cm (9寸 1分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前幅23.5cm (6寸 2分) 後幅30cm (8寸 0分)
◆八掛の色:紅鳶色
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈70.5cm (1尺 8寸 6分) 袖巾35.5cm (9寸 3分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、お稽古など
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。