【 仕入れ担当 渡辺より 】
たいへん希少な御品を入荷して参りました!
結城紬ファンの方であれば良くご存知でしょう、『結城縮』のご紹介です!
一般的な「平織」の本場結城紬に比べ圧倒的に数が少なく、
まさに「幻の結城紬」と言われるお着物です。
今回は業界最大手といわれる中古問屋さんから
特別にお譲りいただきました!
お目に留まりましたら是非ともお見逃しなく!
【 お色柄 】
優しく穏やかに…
こっくりと深い檳榔樹(びんろうじゅ:紫みをおびた
墨黒系のお色)を基調とした地に細やかな亀甲絣にて
雪輪の意匠が織り上げられました。
織物ファンの方に、是非ともご着用頂きたい一枚でございます。
シンプルな仕上りで帯あわせもしやすく、
大変重宝して頂けるのではないでしょうか。
終生お手元でご愛用いただければと願いつつ、
大切にお届けさせていただきます。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
仕付け糸もついたままの美品でお手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 結城紬・縮織について 】
本場結城紬の、縮織(ちぢみおり)。
かつては「結城紬=縮織」とされるほど創作数の高いものでしたが、
「本結城=平織」という認識が一般的になるとともに生産数は激減し、
逆に本当に通好みの、一部の織物ファンの間だけのお着物となっております。
現在本場結城紬に指定されるものは、以下の4つでございます。
(1)本場結城紬・平織り「地機」
(2)本場結城紬・縮織り「地機」
(3)本場結城紬・平織り「高機」(絣もの以外の無地と縞、格子のみ)
(4)本場結城紬・縮織り「高機」(絣もの以外の無地と縞、格子のみ)
今回ご紹介のお品は、この(2)にあたります。
縮織と平織の大きな違いは、緯糸(よこいと)にあります。
平織の緯糸は平糸(撚りのない糸)を用いますが、
縮織の緯糸は、右撚り糸・左撚り糸・平糸、この三種類を用います。
色柄の絣染は平糸に施し、以下の順に織り上げていきます。
(1)右撚り糸(2)平糸(3)左撚り糸(4)平糸…
平糸を交えながら撚り糸を交互に織り込むのですが、
最終的に尺巾の反物に仕上げなければなりませんので、
撚り糸の縮率を考慮して、平織よりも一寸ほど巾広の状態で織り上げます。
(緯糸の撚りは、1mで2000回転にも及びます。)
織り上がりましたら、シボ寄せと言われる湯もみを行います。
45度ほどのお湯でじゃぶじゃぶと洗うと撚りがかかっている分だけ縮み、
それを天日乾燥させる際、尺巾の伸子(しんし)を張り巡らせて反巾を整えます。
一反に用いられる伸子は、約300本。
およそ一寸(約3.8cm)の間隔で、13mにわたり張ってゆくのです。
…こうして生み出されるサラリとしたシボ感、
それこそが、快適な着心地の秘密なのです。
表裏:絹100% 縫製:手縫い
背より身丈158cm(適応身長cm~cm) (4尺 1寸 7分)
裄丈68cm (1尺 8寸 0分) 袖巾34.5cm (9寸 1分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前巾24.5cm (6寸 5分) 後巾30cm (8寸 0分)
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈71cm (1尺 8寸 7分) 袖巾36cm (9寸 5分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 和のお稽古、芸術鑑賞、ご友人との気軽なお食事、街歩きなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。