【 仕入れ担当 中村より】
丁寧に、大切に。
『児玉博氏彫刻型』、その名匠の魂が込められた型より、
染め上げられた逸品小紋。
今回はアウトレットで特別に入荷が叶いました。
本来であればこのようなお値段でご紹介できるお品ではございませんが、
1点限りでお値打ちでございますので、
どうぞお見逃しなくお願い致します。
【色柄】
しなやかな肌すべりを感じていただける極上の絹布です。
そこに染め付けられた繊細な文様。
穏やかな紫色の地に、唐桟縞模様。
一見シンプルな意匠を表現するのに一体どれほどの時間を費やし、
どれほどの気持ちが込められてきたのでしょうか。
シンプルだからこそ至難の業。
少しでも乱れがあれば目立ち、意匠の味わいを損ねてしまう、その緊張感が
ひしひしと伝わって参ります。
これほど正確なラインが、人の手によるものとは… と、
心より感銘を受ける仕上がりでございます。
日本の文化と伝統を愛する方にこそお召しいただきたい芸術品です。
後世に伝えたい思い、後世に残したいその業。
お手元でご愛用頂ける一品となりましたら幸いでございます!
【 児玉博 伊勢型紙について】
明治42年、児玉博氏は、伊勢型紙の本場鈴鹿市白子に生まれました。
13歳の頃より父房吉について型紙彫刻、特に縞彫を修行、
房吉の死後は、伊藤宗三郎に師事いたしました。
平成4年1月1日に亡くなった児玉博氏。
残された型紙は、まさに児玉氏の歴史と魂。
伊勢型―
突き彫り、引き彫り(縞彫り)、道具彫り、錐彫り。
細密な表現ながら、機械では表現できない
『手しごと』故のまるみが感じられる、その表現。
昭和30年2月、伊勢型紙が持つ高度の技術に対して、六谷紀久男氏(錐彫り)、
児玉博氏(縞彫り)、南部芳松氏(突彫り)、中島秀吉(道具彫り)氏、
中村勇二郎(道具彫り)、城之口みゑ氏(糸入れ)の6名の方々が、
重要無形文化財(人間国宝)に指定されました。
伊勢型の彫り師は、渋紙(和紙に柿渋を塗っていぶし、強度を高めたもの)に、
求められた柄をあてて、その通りに小刀を走らせます。
お柄にもよりますが、小紋などは、数ミリのズレも許されないまさに職人芸。
一つの作品に一ヶ月かかることなど珍しくなく、
その間、彫師はただひたすら、
「アテ場」と呼ばれる型彫専用の机で孤独な作業にとり組みます。
それでも、そこまでしても限りのある型の寿命。
染めを繰り返しますと、型はどうしても破損してしまいます。
一部でも破損すれば、永遠に同じものを製作することはできません。
その型が一つ減り二つ減り、今となっては希少価値も大変高くなっております。
表裏:絹100%
長さ12m 内巾36cm
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、お食事、コンサート・観劇、茶席
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
湯のし1,320円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+12,100円(税込)